9月14日に沖縄県宜野湾市で開催された、第6回日本糖尿病理学療法学会学術大会(第4回日本心血管理学療法学会、第6回糖尿病理学療法学会合同学術大会)で、保健学部理学療法学科の村松 憲准教授が最優秀演題に与えられる学術集会長賞を受賞しました。
受賞の対象となった発表は「糖尿病によって萎縮した大脳皮質運動野はスキルトレーニングによって回復する」という演題です。
1型糖尿病を発症したラットの大脳皮質運動野生じる萎縮の改善には、糖尿病運動療法として広く実施されている有酸素運動よりも脳損傷モデル動物の機能回復に用いられるスキルトレーニング(*1)の方が有効であることを示すものです。今回の研究結果は糖尿病運動療法の発展に大きく貢献する可能性があります。
受賞を受けて村松准教授は「名誉ある賞を受賞できて大変光栄です。今後はスキルトレーニングによる脳機能回復の背景にある機序を探り、運動療法の発展に貢献していきたいです」と抱負を語っています。
*1)スキルトレーニング
脳損傷モデル動物の機能回復などに良く用いられる、運動学習を伴うような複雑な全身運動のこと。例えば、はしご登りや綱渡りなどの頭を使いながら行う運動はスキルトレーニングに含まれる。しかし、単純なランニングや歩行は漫然と行うことができるので、スキルトレーニングには含まれない。