病理学教室 里見学内講師が2022年IAP日本支部・病理診断学術奨励賞を受賞

 本学医学部病理学教室 里見介史学内講師が、IAP日本支部・病理診断学術奨励賞を受賞しました。
 International Academy of Pathology(IAP)は、1906年にカナダのMcGill Universityの Maud E. Abott博士の主唱で設立されたInternational Association of Museumsを前身とする、病理形態学分野の中核を担う国際病理学学術団体です。その日本支部は1961年に設立されました。
IAP日本支部・病理診断学術奨励賞は、診断病理分野の優れた英文論文を発表した若手病理医に贈られる大変栄誉ある賞です。

 里見学内講師は、国立がん研究センター研究所で解析されたびまん性グリオーマの臨床検体を用いて、国立がん研究センター中央病院と行った研究で本賞を受賞しました。  
研究では、びまん性星細胞腫に対して、CDKN2Aホモ接合性欠失の代理マーカーとしてMTAPの免疫組織化学が有用であることを明らかにし、さらに、IDH変異星細胞腫では、同手法により、予後の予測が可能であることを報告しました。

 病理学教室 柴原純二教授は、「中枢神経系腫瘍の診断には、分子遺伝学的解析が要求されるものの、遺伝子・形態統合診断が可能な施設は多くない。本研究は日常診療でも施行可能な免疫組織化学による代理マーカーの有用性が示されており、中枢神経系腫瘍の全国均てん化に重要な一歩となる」と述べています。

 里見学内講師は、「ご指導をいただきました先生方に深く御礼申し上げます。遺伝子・形態統合診断が導入された中枢神経系腫瘍分類の正確な病理診断に寄与できるよう、今後も研究活動に取り組んでまいります」とコメントしています。

2023.1.12
杏林大学医学部 病理学教室