新たながん治療薬が期待される「くし型 mRNA」を創成ｰ 病理学 林准教授等が参加の共同研究

　杏林大学医学部病理学教室の林 玲匡准教授等が参加した、東京医科歯科大学難治疾患研究所、公益財団法人川崎市産業振興財団ナノ医療イノベーションセンター、ナノキャリア株式会社との共同研究チームは、新規mRNA鎖の開発に成功し、マウスを用いてその高い細胞性免疫誘導作用を実証しました。
　これは、世界中で開発が進んでいるがんワクチンの機能を向上できる画期的な技術として実用化が強く期待されるものです。
　研究論文は、「短い二本鎖RNAアジュバントで繋いだ複合構造mRNAワクチンが、がん治療のための細胞性免疫力を最大限に高める」と題して、日本時間2023年7月11日に、米国科学アカデミー紀要「Proceedings of the National Academy of Science in USA (PNAS) *オンライン版」に公開されました。

*PNASは、サイエンスやネイチャーと並び、論文引用数が高い雑誌として知られる。2022-23年のインパクトファクターは 12.779。