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医学研究生がChat-GPTをリハビリテーションに応用した研究を発表

 Chat-GPTに代表される人工知能は、医療を含む多くの産業のあり方に大きな影響を与える可能性があるものとして近年注目されています。医学部リハビリテーション医学教室で研究生として在籍する張 亮(ZHANG, Liang)さんは、そのChat-GPT ver.4.0をリハビリテーション領域に応用する試みを田代祥一講師等と共に世界に先駆けて取り組んでいます。
 この度、その成果がJournal of Rehabilitation Medicine誌に9月11日付で掲載されました。同誌はリハビリテーション医学領域の研究を最も古くから先導してきた権威ある雑誌です。

 研究グループは、脳卒中症例をChat-GPTに評価させることにより、リハビリテーションに関連する問題点と必要な治療手段を広く網羅できることを示しました。さらに、Chat-GPTはリスク管理やゴール設定といった課題についてまで、臨床で活用できる水準の良質な回答を提示することができました。また論文では、脳卒中患者の障害像をWHO国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health)の枠組みに基づき自動的に分類できる可能性を論証しています。

 張 亮研究生は中国の出身で、2022年から本学に在籍しています。研究グループは今後、Chat-GPT以外のLarge Language Model (LLM)や他のモデルを組み合わせるなど、人工知能活用の生産性と質をさらに向上させていくことを検討しています。

2023.9.16
杏林大学医学部リハビリテーション医学教室