本学医学部消化器・一般外科学教室の高木泰介医師が、第85回日本臨床外科学会優秀演題賞を受賞しました。
高木医師の演題名は、「男性医師育児休業取得促進に向けて:育児休業の経験とアンケートによる意識調査」で、総会特別企画「男性外科医のワークライフバランス」での受賞でした。
受賞を受けて高木医師は、「私を含め、消化器・一般外科教室が行ってきた男性育児休業への取り組みが評価され、嬉しく思います。これからも多くの男性外科医が家事や育児に、より積極的になれるように先輩医師として活動できればと考えております」とコメントしています。
消化器外科領域を含む男性外科医は育児休暇を取得する人が少ないのが現状で、本学医学部消化器・一般外科学教室では、男性医師のワークライフバランス改善に取り組んでいます。2021年に高木医師は男性育休を取得しており、その経験をもとに発表や啓蒙活動を行ったことで、その後、教室内の男性育休取得者は計3人となっています。
当教室の阿部展次教授は「育児は夫婦で行うべきものですが、多忙な医療環境では男性医師の育児休業の確保は現実的には難しいのが現状でしょう。しかし、男性医師の育児休業は時代の要請でもあり、組織全体で理解し、協力体制を構築していけば決して困難ではないことがわかってきました。誰かが声を上げ、皆が協力し、その努力と行動の実践がポイントです。今回の受賞は、そのような教室の取り組みが評価されたものと思っており、男性医師の育児休業に関する啓蒙的な観点からも意義深いと考えます」と話しています。