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6年生の青山稔さん 第124回日本外科学会定期学術集会・医学生の発表セッションで優秀演題賞

発表する青山さん

発表する青山さん

優秀演題賞表彰状(中央)   青山さん(左)と田中准教授

優秀演題賞表彰状(中央)   青山さん(左)と田中准教授


 第124回日本外科学会定期学術集会が4月18日から20日の3日間、Aichi Sky Expo(愛知県常滑市)で開催され、医学部6年生の青山稔さんが医学生の発表セッションにおいて優秀演題賞を受賞しました(演題名「食用素材を用いた結紮技術の向上を目的としたトレーナーの開発」)。
 医学生の発表セッションは、「肝胆膵」「外科全般」「消化管」の3つのカテゴリに分かれており、あわせて17の演題が発表されました。

■優秀演題賞「食用素材を用いた結紮技術の向上を目的としたトレーナーの開発」の概要
 本学には、外科医の指導のもと学生が外科手技の習得を目指し、活動する「ひも倶楽部」があり、そこでは重要な手術手技である糸結び(結紮)の練習にノットボードというトレーナーを使用しています。中心メンバーの青山さんはその教育効果に疑問を抱き、安価で身近なお菓子であるグミを用いたトレーナー(KTG: Knot-tying Trainer using Gummy)を独自に開発しました。青山さんはノットボードと比べKTGが有用なトレーナーであるかの検証を目的に、本学付属病院の外科専門医、専攻医、研修医に対し、ノットボードとKTGを用いた結紮手技の客観的な技術評価を行いました。その結果、KTGでは被験者の熟達度の違いでスコアに有意差を認め、KTGが結紮練習のトレーナーとしてより有用であり、また技術評価のシミュレーターとしても有用であることがわかりました。

【受賞にあたり  青山 稔】


 心臓外科医になり手術で多くの命を救いたい私は、入学直後からひも倶楽部に参加し、田中先生から多くを学んでまいりました。屋根瓦式で後輩に糸結びを教える私は、皆が指の動かし方に意識が集中し、愛護的かつ確実に結べていない傾向に気付き、KTG考案に至りました。
 発表会場が広く大変緊張しましたが、多くの先生から質問をいただいたり、「帰ったら早速KTGで練習します」と言ってもらえたり、多くの方に関心をもってもらえたことに感動しました。執筆したKTGの論文が査読中なのですが、無事にacceptされ、外科教育の更なる発展に貢献できたら幸いです。指導いただいている田中先生、ご協力・ご助言賜りました先生方、支えていただいた全ての方々に心より御礼申し上げます。


【指導教員を代表して呼吸器・甲状腺外科学教室 田中良太准教授の談話】
 青山 稔 君の日本外科学会での発表テーマのアイデアは、ひも倶楽部の活動を通じて生まれた彼のオリジナルです。臨床実習の開始前に研究打ち合わせを何度も繰り返し、臨床実習開始とともに被験者からデータをとりました。臨床実習中に彼は自ら外科ローテーションをしている際、お世話になった先生方に研究への参加をお願いしました。エキスパートの外科専門医の先生方の結紮を間近にみて、興奮しながら私に結果を報告する姿が大変印象的でした。コツコツと楽しみながら努力した成果が、今回の「優秀演題賞」という形となって、ご褒美としていただけたと感じています。これからも青山君のご活躍を楽しみにしています。ご協力いただいた先生方にこの場を借りて感謝申し上げます。



2024.4.23