9月8日から15日まで、北タイのチェンマイ県とメーホンソン県内の4つの地域を訪問し、プロジェクトのキックオフミーティングを行いました。
今回は、杏林大学病院のエイズコーディネーターナースの徳山麻里子看護師とプロジェクトの評価担当の総合政策学部の岡村裕教授と一緒に訪問しました。9月9日にチェンマイ県チャイプラカン郡、10日にチェンダオ郡、11日メーホンソン県メラノーイ郡、12日パンマパ郡の各地域病院と保健センターを訪問し、担当者より各地域の保健医療体制、HIV感染者ケアに関する現状を聞かせてもらいました。徳山看護師からは杏林大学病院におけるHIV感染者ケアに関する話をしました。
意見交換においては、タイ側からは患者とのコミュニケーションの取り方や提供している薬剤に関する質問が多く出ました。また、HIVに関するスティグマはどの地域でも課題となっており、岡村教授が専門とするマインドフルネスによるスティグマ低減の可能性について発言した際は熱心に聞き入っていました。
これから、各郡でプロジェクトのためのワーキンググループを立ち上げてもらい、各地域で活動を行うことになります。いずれもミャンマーとの国境沿いにある山がちな地域のため、場所によっては病院や保健センターへのアクセスが悪く、少数民族が多数を占める地域でもあることから、既存の保健医療体制に加え、地理的、文化的、言語的な状況も加味しながら、それぞれの地域にとってベストなHIV感染者ケアのサービスモデルを検討して行きます。
11月初旬にプロジェクトのカウンターパートの主要メンバーが本邦研修で来訪します。
今回の訪問の詳細については、Facebookをご覧下さい。
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・「北タイでHIV感染者のケアに関するJICA草の根技術協力事業が始動」(2024.8.13)はこちらから