午後は、倉井教授と德山看護師の案内で大学病院内を見学しました。患者のプライバシーの保護、予約システムの運用、院内での患者情報の伝達や共有などについて熱心に質問していました。タイでは、HIV感染者の外来診療を一般患者と分けて行っていますが、そのやり方を見直したり、医療者と患者が安心して話せる環境づくりに取り組みたいという意見も出ました。
杏林大学病院の他には、弘済園、しらかば診療所、新宿区保健所、コミュニティーセンターakta、国立国際医療研究センター・エイズ治療・研究開発センターを訪問し、それぞれの施設で行われている診療や活動に関する話を聞き、意見交換を行いました。最後に、JICA東京センターでJICAの担当職員の方々に、本邦研修の総括と今後の予定について報告をし、本邦研修を終えました。
5日間の短い研修でしたが、HIV感染症対策だけではなく、医療サービスの提供の仕方や施設整備に関するアイデアを得ることができたとのことでした。ご協力をいただきましたみなさまに深謝いたします。
今後は4つのプロジェクトサイトごとに、保健センターでHIV感染者のケアを提供するための仕組みづくりと保健センターの看護師等を対象としたHIV感染者ケアに関する研修プログラムを策定し、実施します。