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[海外研修]クイーンズランド大学研修(2018/8/25〜9/2実施)

2018年度 クイーンズランド大学研修から帰国した学生の体験記を紹介します。


渡航期間:2018.8.25~2018.9.2
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保健学部理学療法学科 山田 沙恵子

 今回オーストラリア研修に参加する機会をいただき、オーストラリアと日本のセラピストの役割や認識に違いがあることを学び感じたため以下に報告させていただきます。
 5日間を通して大学内での座学の授業が計4回ありましたがその時の講師の方々は皆さん臨床心理士の方でした。授業の中でも理学療法士と作業療法士、臨床心理士の違いについて考えてみるという時間が設けられました。日本では臨床の場に心理士の方が常在している病院や施設は少ない傾向にあると思われます。心理士の役割を作業療法士が担っていたり、作業療法士の役割を理学療法士が兼任している場合もあります。講義の中で多く耳にしたのは「身体面のことは理学療法士、精神面のことは作業療法士が担うかもしれない。しかしそれでもうまくいかなかったときには心理面の専門家である心理士に依頼して任せてください。」という言葉でした。また施設見学の際に民間で運営しているクリニックに伺った際にも「身体の不調は改善することができるかもしれないが、その不調は身体だけでなく心に原因があるかもしれない、その時にはその手の専門家に任せる」といったことを話しており日本との認識の違いに驚きました。日本の場合、患者様の不調や症状の停滞が心理面が関係していると考えるのは全員ではありません。特にクリニックのような運動器をメインに見ている施設であればなおさらであるように思いますが、オーストラリアでは原因に対して包括的にアプローチすることが一般的であるということが分かりました。
 オーストラリア研修を通して多くのことを学び、驚きましたが一番の違いはリハビリ職の棲み分けがきちんとなされており、機能しているところにあると思いました。日本では理学療法士は柔道整復師や鍼灸師、マッサージ師との違いを問われることがよくありますが、オーストラリアではそれらを理学療法士が担っており、また作業療法士や臨床心理士とも異なりそれぞれが専門性を高めていることで、多職種連携が密に行いやすいように感じられました。
 これらの経験ができたことで8日間と短い期間でしたがとても有意義な時間を過ごすことができました。