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北京外国語大学留学から帰国した学生の体験記を紹介します

2018年度 北京外国語大学に留学した学生の体験記を紹介します。


渡航期間:2018.9~2019.7
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総合政策学部総合政策学科 加山 健太

 私は中国の北京へ10ヶ月留学をした。私の母が暮らした北京で私も生活をし中国語を学びたいと考えた。留学前、当時私は大学3年生でこれから就職活動の準備をしなければならない時期だったが、留学をすることは私の人生にとって必ずいい経験になると思い留学を決意した。
 留学先の大学では寮に泊まることができると聞いたので心配事は何もなかった。しかし北京外国語大学は年々留学生の数が増加しているため私が手続きに行った時にはもう寮の部屋が空いていなかった。最初に外国人と一緒に4、6、8人部屋を提案されたが私は祖父母が北京に住んでいるので祖父母の家に泊まらせていただいた。祖父母がいなければ私はもっと苦労していた。私の話す中国語はネイティブではなく祖父母の話も半分理解できていなかった。私も祖父母も英語を話すことができないのでコミュニケーションをとるには中国語だけであったが私にとっては中国語を学べるいい環境であった。
 留学した中で最も印象的な言葉は『“はぁ~”』と『“Brother”』である。留学を始めて1ヶ月ほど経った頃、祖父母の家に近所のおじさんが遊びに来た。私は人見知りしがちで相手が祖父母以外で話す初めての中国人ということもあり私はとても緊張していた。そしておじさんの話も所々わからず、おじさんも私が何を言っているのかわからず気まずい時間が続いた。おじさんは英語を話すことができるが、私は英語ができないのでおじさんの話を理解できず『“はぁ~”』とため息をつかれてしまった。目の前でこの様な態度をとられ、悔しいと感じたのを今でも覚えている。この悔しさが私の中国語を更に飛躍させることに繋がった。
 私は留学を通して多くの友人に恵まれた。特にパキスタンやバングラデシュの人たちと仲良くしてもらった。彼らの国の多くの人々がイスラーム教徒であり彼らもイスラーム教徒であった。テレビで見た虐殺などでイスラームに対していいイメージを持っていなかったため初めて対面した時はとても緊張した。しかし実際はとても明るく、親切でテレビで見た印象とは全く違った。宗教に無頓着な私がイスラーム教を理解できるように彼らはよくイスラームの文化や一緒にイスラーム系の料理店へ連れていってくれた。学校生活の日々を送って一緒に旅行したことはいい思い出である。この他にも様々な国の人と交流し色々な文化を体験することができた。多くの外国人に言えることだが、人見知りをする人が少ない。初対面である私に気さくに『“Brother”』と声をかけてくれた人が大勢いる。そのおかげで人見知りな私でも外国人に話しかけることができるようになった。私の拙い英語でも彼らは笑顔で返事を返してくれた。
 この留学を通して苦い経験、楽しい経験をすることで人として大きく成長することがきた。言葉の壁はあるがそれでも違う国の人と仲良くなれたことは自分の自信になった。人は沢山の人と出会うことで強くなれると感じた。これからも辛くて苦しい時も必ず訪れるが、この留学を思い出し、それら全てを自分の人生をより良くする為の糧としたい。