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[海外研修]テキサスA&M大学日本語教育インターンシッププログラム(2020/2/16〜3/2実施)

2019年度 テキサスA&M大学日本語教育インターンシッププログラムから帰国した学生の体験記を紹介します。

渡航期間:2020.2.16~2020.3.2
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外国語学部英語学科 阿部 七海

 
 A&M大学は私たちの想像を超えるほどとても広いキャンパスで、初めは移動に戸惑ったが一週間もすれば慣れる。カレッジステーションは大学メインの場所と聞かされていた通り、どのレストランや店にも大学のロゴが飾られていた。
 到着後、日本語クラスの学生15人ほどとステーキを食べに連れて行ってもらい、日本語と英語交えての交流をし初日から有意義な時間を過ごすことが出来た。Conversion Tableでは多くの学生が日本語を学びたいと積極的に来てくれて、毎日毎時間会話をする日々だった。自己紹介をはじめとした会話から始まり、お互いの趣味やアメリカ、日本で興味があることなどの内容をたくさんお互い話をした。お互いの言語で分からないことや、こういう時にはこういうワードを使った方がいいなど日常生活に役立つような会話もした。多くの友人ができ、特別仲がいい学生などは毎日Conversion Tableの部屋に来てくれたり、毎日ランチやディナーに一緒に行ったりした。休日はヒューストンに出かけたり、サンアントニオでロデオショーを観に行ったりと遠出することもあった。授業最終日ではわたしのパートナーの家でパーティがあり、30名ほどが集まりとても楽しい放課後を過ごすことができた。アメリカならではの体験をたくさんすることができ、良い思い出となった。アメリカではハイカロリーな食べ物がほとんどなので、少し胃もたれ気味になったがとても美味しかった。
 授業では先生と生徒が常に会話をしていてとても雰囲気がよく、ペア・、グループワークが多く、学生も積極的に私たちインターンに質問をしに来てくれる。みんながみんな積極的というわけではないが、私たちが受けている日本の大学でのクラスよりも積極性と学びに対しての意欲が感じられる。大学に来てから7日目くらいにJapan Clubで私たちインターンが、A&Mの学生30名ほどに向けて英語で日本を紹介するという5分間スピーチがあった。全て英語でのスピーチなのでとてもナーバスになったが、A&Mの学生に空き時間に英語のスペルや文法チェックをしてもらったり、一緒にスピーチの練習を手伝ったりしてもらえたおかげで無事に終えることが出来た。授業最終日に私たちインターンによる授業をした。日本語がまだあまり分からない1.2年生のクラスでは、英語を少し交えて説明をしたりボディランゲージを使うことを意識した。3.4年生では日本語がだいたい分かるので、日本語メインで発表し生徒からのリアクションも多くあった。学生用のプリントを作成し配布したことはとても役に立ったと思った。
 二週間という短い期間であったが、環境と友人に恵まれたおかげでとても良い経験ができた。自分達が思っていた以上に充実した研修で行った甲斐があったと思うことができた。日本語を教えに行くということがメインだが、私たちも英語を学ぶことができ、異文化交流という点でも多くのことを学ぶことができた。もう一度行きたいと思う程良い思い出ができ、学ぶことができた研修であった。

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外国語学部英語学科  小林 夏弓


 この二週間の日本語教育インターンシップにおける日本語クラスの様子、現地の学生との日本語を主に使って会話する「カンバセーション・テーブル」、日本語クラブ、放課後や休日の様子を報告します。
 日本語クラスの授業では小テストと宿題の答え合わせ、新出漢字と文法を基にした会話練習をしました。漢字学習において例を挙げると、『歌』は学習済みの「何」の右側と「飲」の右側の組み合わせ、『書』は筆を日本指で持ち、分厚い紙に書く様子と「日」、『後』は「行」の左側・ひらがな「く」・カタカナ「ム」・歩いているような脚、等がありました。このように既に学習したひらがな・カタカナ・漢字を組み合わせたり、想像できる形を紹介したりしながら説明していました。また部首についても『茶』のような草冠は直訳すると「grass crown」だが「花」はgrassではないためplantを指すことに注意する必要があることが分かりました。発音と表記に関しては「授業」jugyo_のように「ジュ」の母音は「u」「ギョウ」は「o o」であり音の長さの違い・発音と表記の不一致により難しさを感じることも分かりました。文法は「落とす」のような他動詞と「落ちる」のような自動詞、nounの・使い方(nounを・verbする方法)など紹介されていましたが、どのセクションにおいても助動詞の使い方が難しいことに気づきました。会話練習は「テキサスと東京について」をテーマにおすすめの場所、食べ物、住みやすさ、マナー、「事故や災害について」は緊急連絡先、交通事故、地震、津波、火災、台風、非常食、「一人称について」はドラマとインタビューでの違い、今と子供のころ、家族や友達・学校でのよばれ方等話しました。
 「カンバセーション・テーブル」において日本語上級クラスの学生が初級クラスの学生に、日本語で話した内容を再度英語で説明していた際、「~だったけど、~だった。」という表現に対し、「結局どっちなの?」と惑っていました。私たちの日常会話ではかなり頻繁に起こり、聞き手は納得して理解できる文章構造ですが、英語母語話者の日本語初心者にとってこの曖昧表現は難しいと感じるようです。また否定疑問文において、「Don’t you have laptops?」と尋ねられ、持っていないため、「No」と答えるべきであるところ、「Yes」と言ったり、「テレビのチャンネル変えなくても良い?」と聞かれ、「(そのままで)いいよ」と返したりした際、混乱を招きました。このように返答が異なるため、互いに言葉を補う必要がありました。単語については、日本語には「歩く」と「散歩する」がありますが、英語には「walk」しか存在せず、違いを説明する必要がありました。反対に英語には「most likely, probably, maybe」のように%により区別される語があるのに対し、日本語は「多分」のみであり(「おそらく」等もあるが)、細かい%が表現できないことに驚かれました。そして日本語特有のオノマトペは、ハーフの学生やアメリカに長く住んでいる日本人学生でも、英語に置き換えたり説明したりするのが困難だということが分かりました。
 週一回行われる日本語クラブでは折り紙と日本についての発表をしました。発表は一人五分間英語で行い、私は杏林大学からも近く多くの学生から人気があったジブリ映画の美術館である三鷹の森ジブリ美術館と、東京の島の一つであり、私が小さい頃によく訪れた式根島についてプレゼンテーションしました。発表するにあたって英文の添削や発音の練習をA&Mの学生に協力してもらいました。とても緊張しましたが、現地の学生が日本語で発表してくれたように精一杯取り組み、良い経験になりました。
 放課後や休日にはA&Mの学生に食事や娯楽施設に連れて行ってもらいました。アメリカの名物であるBBQやハンバーガー、サンドイッチ、ピザに加え、メキシコ料理、中国料理のビュッフェ、韓国風焼肉等楽しめました。リクライニングシートの映画館では、ロデオショー、リバーウォークとメキシコからの独立戦争であるアラモの戦いを象徴したアラモの砦、エイと触れ合える遊園地付きの水族館、迷路のような広さのショッピングモール、ボーリングやレイザーシューティングゲームができるグランドステーション、5ドル以下のものが買える日本で言う100円ショップのようなお店、本屋さん、ピクニックに最適な巨大な湖がある公園、銃を撃つ体験ができる砂漠、シェアハウスをしている学生の生活感あふれる寮。たくさんの場所に連れて行ってもらいました。
 二週間彼らと過ごし、その姿を見て、私も一生懸命になろうと思いました。気になったことや不思議に思ったこと、分からないことはすぐに聞く姿勢をこれからも忘れずにいたいと思います。

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外国語学部英語学科 佐々木 佳奈

 
 今回のプログラムでは授業中はもちろん、その他の時間でも積極的にテキサスA&Mの学生たちに日本語を教えることができました。具体的には授業中は学生とペアになって与えられたテーマに沿った会話をしたり、グループディスカッションをしたり、漢字の書き方などを教え、その他の時間(主にKaiwa)では、授業内では出来なかった会話やお互いの文化についてや、早口言葉を教えあったりとお互いに教え合いながら充実した時間を過ごすことができました。また積極的に日本語を学ぼうとする学生の中には、自分で自己紹介文を作ってきてくれる方や日本語のスピーチコンテストに参加するために原稿を作成してきてくれる方などがいたため、そのような学生たちには持ってきてくれた原稿を添削させてもらったり、実際にその原稿の内容を話してもらい、発音を確認したりしました。また基本的には日本語で会話をしていましたが、学生に日本語が通じなかったときや学生が言いたいことを日本語で表現できず英語で話してきたときは、こちら側も英語で話したりもしました。そのため私たちにとっても英語力を向上させるいい機会になったと思います。
 学校以外では、放課後に学生たちがほぼ毎日夜ご飯に連れて行ってくれました。そこではバーベキューやステーキ、テクスメクスなどアメリカ(テキサス)ならではの料理を食べることができました。どれも日本では味わえないようなものが多いだけでなく、チップ制度を初体験したりといろいろなことを経験することができました。それ以外にもロデオショーに連れて行ってもらったりピクニックをしたりとアメリカの文化や自然を感じることができ、とても充実した2週間を過ごせたと思います。しかしこれで終わりにするのではなく、現地でできた学生の友達とは連絡先を交換したりしているので、これからも継続的に日本語や英語で連絡を取りあい、お互いに楽しく勉強できるようにしたいと思います。

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外国語学部英語学科  谷川 真行


 私は外国に行くのが今回のインターンシップが初めてで一抹の不安はあったが、A&Mの学生はとても優しく私たちが快適に過ごせるように毎日気を配ってくれた。そのおかげで私は不安がなくなり、とても楽しく充実した日々を過ごすことができた。私は初めての外国でこのような環境で過ごせたことは今後外国に行くことに対して恐怖感や不安というよりも外国を知りたいという意欲に変わる経験となった。そして大学で英語は学んでいるが近くに外国人の方がいるわけではないので、日本で英語を話す機会がとても少ないということを今回のプログラムで改めて認識したこと・英語を学習する上で単語や文法を勉強することは大切だが積極的に英語を使って会話をするのが何よりも重要だと私は感じた。A&Mの学生は日本語を使うことに恐れがなく授業で学んだことをその日に私たちに使って話すなど効率的に言語学習をしていると肌で感じた。もっと外国人の方と接して日本とは違う考え方や双方の文化を学んだりともっと外国を人を知りたいと思うようになった。たくさんの友達ができたので、毎年テキサスに行きたいとも思うようになり、さらに国際的な交流やコミュニティをこれからも広げていければ将来的に何か自分に生きてくると信じている。