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IELS Malta留学から帰国した学生の体験記を紹介します

2019年度 IELS Maltaに留学した学生の体験記を紹介します。


渡航期間:2019.9~2020.3
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外国語学部英語学科 竹下 諒

 マルタでの体験は非常に貴重なものであった。透明度の高い海と趣を感じさせる歴史的建造物は絶景と言うほかない代物であった。この地で留学ができるという喜ばしい事実に気持ちが高揚したものだ。不服があるとすればマルタ人の友達がほぼできなかったことである。私が通っていたのは語学学校であったため、英語を話すマルタ人とは出会う機会がなかった。それでも、英語を学ぶという共通の目的を持つ学習者が世界各国から集まり、共に生活をするという環境は私にとって素晴らしいものであった。特に、ブラジルやコロンビアといった南アメリカの国々の文化に触れることができた点は貴重な体験であったと言える。いくつかの日本語を教え、いくつかのポルトガル語を教わった。日本で流行のタピオカと呼ばれるものはブラジル人にとっては所謂バブルティーではなく、全く別物の郷土料理だ。豆知識的な蛇足の情報だが、私にとっては大変興味深かった。また、最も仲が良くなった友人は韓国人とトルコ人であった。彼らの文化について多くの知識を得られたことは大変有意義であった。
 日常生活においては自炊に力を入れていた。マルタの物価はそれほど高くないが、外食はやや高い。そのためかなり高頻度で自炊をした。成長の度合いで言えば、英語力より料理力の方が顕著であったかもしれない。共同のキッチンでは多くの人々と会話をすることができ、異文化交流の場として最適であった。また料理を振る舞い、共に食事をすることは私にとって喜びでもあった。私が主張したいことは、どれほど小さなきっかけでも人脈を広げるチャンスになりうるということだ。そしてその出会いを大切にしたい。
 マルタでの留学は大変有意義なものであり、様々な側面から留学先として高い評価を受けていることがわかる。国民のほとんどが英語を話すため買い物などで困ることは無い。地理的要素から週末を使って他のヨーロッパ諸国へ旅行に行くことも容易だ。通貨がユーロであることも都合が良い。マルタは人生の経験値を上げるにはうってつけの場所であろう。私にとっても非常に良い経験であった。間違いなく人生において重要な役割を果たす何かになってくれるだろう。始めは異国の地での生活に不安を抱き、ネガティブな思考に陥ることもあった。しかし、次第に環境に慣れていき、それに比例して思考もポジティブなものに変わっていった。住めば都という言葉はマルタのようなリゾート地には不適当な表現かもしれないが、あえてそう言いたい。私にとって日本ほど住みやすい国はなかったかもしれないが、マルタの生活に慣れてしまった以上、一概にそうとは言い切れない。留学終盤では帰りたく無いという気持ちが強くあった。
 上記の経験に加え、様々な経験を経て帰国してきた。異文化に関する知的好奇心や英語学習に関するモチベーションは高まっている。この留学の経験を活かして、これからの学習に努めていきたい。



渡航期間:2019.9~2020.3
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外国語学部観光交流文化学科 櫻井 悠貴

 この留学では初めてのことがたくさんあったが、こんなに長い間、家族から離れて暮らしたことが一番気がかりだった。正直に言って今まで家にいる時は、母や父に家事を任せっきりでなにも手伝わないことが多かったため、はじめての親元を離れての暮らしはとても不安だった。しかもそれが日本ではなく、海外での生活だったのでさらに増して不安だった。しかし実際にマルタでの暮らしが始まってみると、思ったよりも悪くないと思うことが多々あった。まず僕の住んでいたアコモデーションには共同キッチンがあってそこでそのホテルの住民がお昼ご飯や夜ご飯を作っていた。そこで僕はマルタに一緒に来た大学の友達とご飯を毎日作っていたのだが、キッチンにはコロンビアやブラジルなどの南米から来た人や、台湾や韓国などアジアから来た人、またドイツやフランス、ロシアなどヨーロッパから来た人まで様々な人がいて、それぞれの人が自分の国の料理を作っていて見ていてとても面白かった。またそこで仲良くなった友達と一緒にご飯を食べたりすることもあって、自分たちが日本の料理を作ってあげたり、彼らが自分の国の料理を振る舞ってくれることがあったりして、食べ物が好きで他国の文化に興味のある僕にとって、このインターナショナルなキッチンは最高だった。だが、毎日自炊をしていたら飽きてしまうので、たまに仲のいい友達と外食にも行った。そこで食べたマルタの料理はどれも美味しかった。食の文化はやはりマルタはイタリアに近いのでどことなく似たようなところもあったが、ウサギやランプキを代表とする新鮮な魚介類を使った品々はどれも舌鼓を打つものであった。また今回の滞在中にはヨーロッパの他の国を訪れる機会があったのだが、そこで食べた料理もすごく美味しかった。イタリアで食べた猪肉のスパゲティや生ハムとモッツァレラチーズのパニーニ、フランスのエスカルゴ、ブフ・ブルギニョン、ノルウェーのフィッシュスープ。同じヨーロッパでも国によって使う素材や味付けなども異なっているのはとても興味深かったし、どれも美味しかった。
 少し話が横道に逸れてしまったが、滞在先のホテルでは料理の他には洗濯も自分でしていた。これもなかなか大変だった。というのも自分がマルタについてからの2ヶ月は特に天候が変わりやすく雨が多かったため、洗濯物を干したまま学校に行っている間に雨が降ってきてしまうと、もう一度洗濯をしなければいけなかったからだ。これも日本では家族があたりまえのようにやってきてくれていたことであるが故に、今回自分で洗濯をやってみたことでようやくその有り難さに気付いた。
 そして今回の留学ではそういった家族への感謝の気持ちをより深く持つことが出来るようになった。また将来は他の国に出て働くことで世界の様々な国の文化に触れてみたいという気持ちを更に強く持つきっかけにもなった。そしてこのような機会を与えてくれた親には本当に感謝の気持ちでいっぱいである。