河北大学 田 朋鑫
留学期間:2023.9~2024.8
留学前の私は、この留学は「きっと素敵な思い出溢れる旅になるだろう」と思っていました。「この一年間の留学生活について、何か感想や思い出がありますか」と聞かれれば、「あっという間の一年でした。」と答えます。別れ際に涙を浮かべ、「本当に感動に満ちた旅だった。みなさんと出会えたことを感謝します」と友達に、先生に、ここで知り合ったみなさんへ伝えたいと思います。
日本に来て初めて経験することがたくさんありました。初めての海外生活、初めて日本語環境下で日本人の友達ができたこと、初めて自分で料理を作ったこと、初めて一人で新宿駅で迷子になったこと、初めて一人でライブを見たこと...でも、色々なことに慣れてしまった後は、時計の針が早く進むように感じられました。友達も増えて、繰り返される日常の中でいつもと違う景色を追いかけています。
人生の中でやりたいことがあれば、勉強であれ、旅行であれ、その内容は大事だけれど、もっとも大事なのは、誰から学び、誰と一緒に旅行するかということだと思っています。
友達と一緒に山に登り、浜辺で遊び、海を見ました。温泉に入り、月を見て、湖心で雪を見ました。風雨が荒れる湖で舟をうかべ、電車で富士山そばの夕焼けを追いかけ、正月に神社で祈りました。自然と風物の間を走るだけでなく、みんなで集まる時間は更に貴重でした。杏林祭、国際交流会、上野動物園、浅草巡り...思い出の欠片にはいつも、みんなの笑い声がありました。ある晴れた日の午後の写真を見れば、笑顔も浮かんできます。
忘れられない、忘れたくないのは、ここにいる人たち、ここで結ばれた縁であり、私たちの素晴らしい思い出です。別れは時には悲しいことかもしれませんが、次回へつながるもっと素敵な出会いのためにあるのです。