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【トピックス】 学生社会見学・東京港と廃棄物埋立処分場を見学

新東京丸の前で
ごみ処理の過程でできたスラグは建設資材として再利用される
臨海風力発電「東京風車」の前で

杏林大学の学生9人が11月30日、東京港と廃棄物埋立処分場を見学し、東京をはじめ首都圏で生活する人々の生活や産業を支える東京港の役割や大量消費社会が生んだごみ問題について理解を深めました。


まず、竹芝駅に集合した一行は竹芝小型船ターミナルから東京都港湾局の視察船新東京丸に乗船しました。
新東京丸は、竹芝ふ頭を出発し、東京港で最も古い日出ふ頭、商業施設やホテルなど再開発が進む芝浦ふ頭、中国や韓国などからのコンテナ船が発着する品川ふ頭、工業製品や輸出品を扱う日本屈指の大井コンテナふ頭を通過し、城南島や旅客機が次々と飛び立つ羽田空港を右手に臨海トンネルの真上を通り、廃棄物処分場と埋立が進む中央防波堤外側埋立地や新海面処分場埋立地などを船内ガイドの説明を受けながら進みました。

続いて埋立地を公園や運動施設として利用している若狭海浜公園やお台場などを回り再び竹芝ふ頭に戻りました。
午後はバスで埋立地に移動し、はじめに東京都環境局廃棄物埋立管理事務所の会議室で、東京23区のごみ問題や処理施設の変遷をスライドを交えて同事務所の田原孝一さんに説明していただきました。このあと引き続き、田原さんの案内で埋立処分場の各施設や東京臨海風力発電所などをバスで移動しながら見学しました。

学生たちは今回の見学地が、私たちの生活に必要な機能と役割を果たしていることを知ると同時に、美しい海を残すために限りある資源や日常生活について改めて考えるきっかけとなったようです。見学を終え、参加した学生から感想が寄せられましたので一部を紹介します。


○参加学生の感想

総合政策学部総合政策学科4年 谷沢亮輔

ごみ処理場の見学で、ガイドの方が「一般家庭から出されるゴミは分別されていると信用して処理にあたっている」と話されていたので、これからもしっかり分別して出さなければいけないと思いました。ゴミ問題や環境問題には私たち一人ひとりが正しい知識を持って、真剣に考え、取り組んで行かなくてはならないし、その責任があると思います。


総合政策学部総合政策学科3年 ゴン オクソン

ごみの問題は世界中どこでも起こっている問題です。特にそのごみの処分については色々な対策と計画があると思います。今日は日本ではどういう風にごみを処分していくのか実際見学して驚きました。何より排出されるごみの膨大さに驚きました。このまま50年過ぎるとごみを埋めるところがないということは、 未来のために今、ごみの処分に積極的に活動しないといけない気がしました。

総合政策学部総合政策学科4年 佐藤光浩

東京都廃棄物埋立処分場は東京港内 最後の処分場であり、その有限な処分場を一日でも長く使用するため、粗大ごみ破砕といった中間処理や、その後の環境保護が重要だと改めてわかりました。
しかし、この処分場も約50年程でキャパシティ限界までに達し、東京23区内のごみの排出が今後、重要な課題であることもわかりました。私たちは3R (reduce,reuse,recycle)をしっかり意識して生活しなければならないと思いました。

総合政策学部総合政策学科4年 酒井真寛

今日の見学で、東京湾の現在の役割や現状を知ることができました。処分場では、 ごみを熱処理等してできた物質、スラグが道路に再利用されていたり、埋立地から発生するメタンガスを発電として利用できないかということや風力発電の様子を見ることができました。施設では環境を意識した取り組みをしており、ISO14001を取得していたことも驚きました。


総合政策学部総合政策学科3年 清水成美

東京港では、主な埠頭の役割などを分かりやすく紹介していただきながら、船内から見学することができました。東京都廃棄物埋立処分場では、バスに乗車したまま説明を受け、処分場内を見学をしました。ゴミの散布や汚水流出、浸出水の浄化などに様々な対応策を講じ、機械で分別できないマットレスなどは個別にバネとその他に分別していることを知りました。現在は雑草が茂るばかりのその土地を30年後には海の森にするという計画は、潮風の影響で木が成長しにくいという難点を抱えていることや、温室効果ガス排出の大部分を占める二酸化炭素と、埋立地からパイプでそのまま排出されているメタンガスの対策も検討しているうことを教えて頂きました。

世界や日本の将来のためという想像がつきにくい視点からでなく、ゴミの最終処分場があと半世紀もしないうちになくなってしまう現実をこの目で見て、私もできることからエコ生活を始めなければならないと改めて思わされた一日になりました。

 

総合政策学部総合政策学科2年 石村光輝

廃棄物埋立処分場では、中央防波堤外側埋立処分場を少しでも長く使えるよう様々な工夫を行っていました。可燃物は燃やすことで灰にし、更に灰を高熱でドロドロに溶かし瞬間冷却によってスラグという粉に変え、コンクリートに混ぜ道路に変えたり、不燃ゴミも不燃ゴミ処理センターにて粉々にしてから埋立てを行っていました。

ゴミを処理場だからこそ、エコに真剣に取り組んでいるようでした。埋立地の緑化や、埋め立て地から発生するメタンガスを利用した発電、港の風を利用した風力発電など、少しでも無駄を省こうとしていました。

ごみの分別という私たち一人ひとりのちょっとした気遣いが未来へのエコへと確実に繋がると実感しました。

 

総合政策学部総合政策学科4年 橋本佑紀

東京港が日本の流通にとって、大きな役割を担っていることを知りました。 埋立処理場は50年後にはスペースが無くなり、東京はゴミが溢れるということを聞き、衝撃を受けました。ゴミ処理問題は、テレビやニュースなどで知っていたが、そこまで深刻な状況であるとは知らなかった。埋め立てる場所がなくなったあと、ゴミをどのように処理するか、解決方法はまだない。なるべく50年以上埋立地を使えるようにしつつ、その解決策を探すのが今度の課題だという。
処分場では、木材をリサイクルしたり、生ゴミも肥料にすることで、埋め立てる量を少しでも減らせるのではないだろうかと思いました。それと同時に私たちもゴミをもっと減らすように心がけたり、リサイクルするにはきちんとした分別が不可欠なので、分別を今までより厳しく行うことが必要だと感じました。




2009.12.1