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【トピックス】人文・社会科学図書館で「魯迅」の資料を展示しています

杏林大学人文・社会科学図書館(八王子キャンパス)では今年生誕130年を迎えた「魯迅」に関する資料を展示しています。
展示している作品は外国語学部 小山三郎教授が提供してくださった『吶喊』と『魯迅全集』の貴重な原本などです。
展示に関する小山教授の解説もあわせてご紹介します。

 

魯迅生誕130年を記念して

本年は、魯迅生誕130年を迎えます。魯迅は、20世紀の初めに日本に留学し、仙台医学専門学校に学びました。
彼は、途中で医学を断念しましたが、そのことは作品「藤野先生」に描かれています。
帰国後、魯迅は中華民国政府教育部に奉職しています。そして1910年代半ばの新文化運動のなかで「狂人日記」
を発表し、文壇に登場します。その後、さまざまな優れた作品を発表していますが、特に「阿Q正伝」は各国の言語
に翻訳されたことで、魯迅は文豪としての地位を確立しました。中国人作家として最も著名な作家として日本でも多
くの読者がおります。皆さんは、教科書で読んだ経験があるかも知れません。

今回、展示する作品は、以下の2冊です。

■『吶喊』
1922年12月に魯迅は、「まえがき」を書き、翌年刊行された魯迅の最初の創作集です。展示している古書は、
1927年3月7版です。13501冊から18500冊までと記されています。
この時代のものは、中国でも探し出すことは困難な状況で、この古書は、珍本の部類に入ります。
数年前に台湾台北の古書店で見つけました。

■『魯迅全集』
魯迅が1936年に死去した直後、『魯迅全集』が刊行され、1949年以降、国家的行事として『魯迅全集』改訂版が
定期的に刊行されています。今回、展示したものは、49年以前の最初の版の再版です。
古書として、保存状態がよく、貴重な資料として評価できるものです。


  魯迅の作品は、さまざまの形で刊行されていますが、原本をみる機会はありません。今回の展示で、原本を味
わってください。魯迅の時代が感じとれると思います。

外国語学部教授 小山三郎

 

≫杏林大学人文・社会科学図書館ホームページ

2011.6.6