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留学生も参加して歌舞伎鑑賞が行われました

今年度発足した『学生ステーション』は大きく5つのチームに分かれていて、どの活動においても人間力を高めるための経験や体験ができます。

日本の伝統文化にふれる歌舞伎鑑賞は社会探究チームの活動として行われ、同チームのメンバーと歌舞伎に興味を持つ学生、教職員38人が参加して6月24日(日)国立劇場で上演されている「俊寛」を鑑賞しました。

今回上演された「俊寛」は現在放送中の大河ドラマ「平清盛」に関連する悲劇的な史実の劇化です。俊寛僧都は暴君と化した平清盛を倒そうとしていたところ謀計がばれ、仲間と島流しにされます。やがて赦免の船が来ますが、俊寛だけ許されず、一人残れと容赦ない言葉を投げられます。そこへ同船していた別の使者が現れて特別な計らいにより備前国まで帰ることを許されますが、島の娘と恋に落ちた仲間の恋を成就させるためにあえて刀を振り上げ、使者を殺します。島の娘を乗船させるために自ら罪を被り、その罪を償うために島に残る道を選ぶというストーリー。日本人ならではの情を盛り込んだ感慨深い内容でした。独特な演劇と雰囲気に飲み込まれ、初鑑賞で一気にファンになってしまった学生も多かったようです。

事前学習として外国語学部の楠家重敏教授が、歌舞伎講話会を開催するなど、学生はより興味深く歌舞伎を楽しめたようです。社会探究チームでは、他にも地域の方との交流会や施設・旧跡等の見学会などのイベントも企画・実施しています。

学生支援課

【 参加者感想】

歌舞伎 俊寛              袁 順潔(外国語学部・交換留学生)
花道のすぐ近くのとてもよい席で観ることができました。公演の前に私たちと同級生くらいの二十歳の役者さんが解説をしてくれました。日本の伝統的な歌舞伎を受け継ぐ姿に感動しました。中国の京劇もそうですが、歴史と伝統的を引き継いで行くのは私たちにとって大きな課題でもあると思いました。

 

歌舞伎「俊寛」鑑賞会の感想       大沢 友花里(大学院国際協力研究科)
歌舞伎を観るのは2回目です。前回は衣装の美しさに圧倒され、今回は席が舞台と近かったこともあり、役者さんの表情までよく見ることができました。俊寛にとって悲しいことが起こりますが、それにあわせて表情や動きが異なっていたように思いました。とても繊細で、かつ力強い演技でした。

 

歌舞伎鑑賞教室:俊寛を観て       関口 美緒(大学院国際協力研究科)
トリリンガル(日、英、仏語)の父の影響を受け、幼少の頃から西洋文化教育を受けて育った私は、日本文化にはあまり興味がなかった。三年間のアメリカ生活から帰国し、日本文化に興味をもった。アメリカ文化は、規模が大きく見た目も派手で見栄えがするものである。日本文化は深い人情を表現し、人の奥深い心を揺さぶる。本公演も主人公の僧侶が自己葛藤を繰り返しながらも人を助け、自分が犠牲になるという物語である。舞台を観て、現代の我々にも通じる人の心というものを問われた気がする。そして日本人の人情を誇りに思う。

 




2012.7.3