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外国語学部 熊谷文枝教授が米国で書籍を刊行しました

外国語学部 熊谷文枝教授が、『Families in Japan: Changes, Continuities, and Regional Variations』(『日本の家族−その変容と持続性と地域的多様性』と題した日本の家族に関する書籍をUniversity Press of America (アメリカ大学出版局)より刊行しました。

http://www.univpress.com/Catalog/SingleBook.shtml?command=Search&db=^DB/CATALOG.db&eqSKUdata=0761840168

[刊行の目的及び意義]
日本の家族に関する書籍は数多く刊行されています。しかし、地域社会・文化的特性を加味した「地域性」に主眼をおく英文書は皆無といえます。日米双方の文化・社会のもとで研究生活を送った著者から見ると、海外では日本の社会・家族が非常に単層的に捉えられていると感じます。そこで、日本の家族を分析する際には、地域性の視点が必要性と考えます。

また、家族の変容・持続性・地域的多様性を論ずることは、地域に立脚する政策立案の必要性をも併せて提示します。それは、日本の少子高齢社会の政策的観点からも大変意義あることです。

[本書の目的]
本書の目的は、明治期より今日に至るまでの日本の家族の変容と持続性を、特に地域的多様性に注目し論ずるものです。日本は国土が狭隘なために、ともすると地域的多様性がないがしろにされがちです。しかし、実際には、日本の家族は全国平均値によって説明されるような単一的なものではありません。それは、むしろ地域性・地域の文化特性を色濃く反映した存在です。言い換えると、「日本の家族の多様性に注目する」ことは、取りも直さず多様性に寛容な社会構築・地域性に注目することです。

本書の理論的枠組みは、二重構造理論および、コミュニティネットワーク理論です。二重構造理論は、伝統性と近代性の共存によって、現在の社会構造が存在すると説きます。日本社会および家族は、表面的には、近代的特質を強く前面に打ち出しています。しかし、その同一社会・家族が、ときとして、伝統的特質を強く打ち出しています。それは、近代性の中に、伝統性が捨て去られることなく潜在し、その伝統性が前面に強く見られるからに他なりません。これがとりもなおさず、日本社会・家族の変容であり、また同時に持続性を成す所以です。

一方、コミュニティネットワーク理論は、今をときめく情報化社会の核心を成すものです。それは、地域社会のネットワーク連携の必要性を説くものです。地域性重視の視点を理解することは、必ずしも容易ではありません。コミュニティネットワーク理論に基づくことで、はじめてそれが可能になります。

 本書では、「地域性」を軸に、家族・世帯・人口構造、婚姻、離婚、出生と少子化、高齢者、就労と家族などに言及しています。そのいずれの点においても、日本の家族が、伝統性と近代性を兼ね備えるユニークな立場にあり、かつ地域的多様性を持つことを実証しています。


Families in Japan: Changes, Continuities, and Regional Variations
Author: By Fumie Kumagai
Publisher: University Press of America
List Price: $28.00
Paper ISBN: 0-7618-4016-8 / 978-0-7618-4016-9
Mar 28, 2008 190pp

なお、国内での販売は丸善を通して行われます。

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