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高木ゼミナールで A Walk Through Mitaka を開催しました

今回は、桜桃忌に合わせて太宰治ゆかりの場所を巡りました。

6月19日は太宰治の誕生日です。さらに、玉川上水に入水した6月13日から六日後に、変わり果てた姿で水から引き上げられた日でもあります。以来、6月19日は「桜桃忌」として太宰を偲ぶ、ファンにとって大切な日となりました。

高木ゼミナールでは、太宰治について興味を持った学生が6月19日萬助橋に集合。まず、太宰のエッセイ「乞食学生」に出てくる井の頭公園の松本訓導碑を見学しました。

次に、みたか井心亭に移植されたサルスベリを見学。元々この木は太宰治の旧居に植えられていました。今では旧居跡は路地しか残っていませんが、1939年9月から亡くなる1948年6月まで、疎開の一時期を除き、太宰はその近辺に住んでいました。

その後、玉川上水沿いの風の散歩道にある玉鹿石を見学しました。これは太宰の入水場所と思われる場所に、彼を偲んで設置したものです。石は、太宰の出身地である青森県五所川原市金木町から取り寄せたものだとか。

さらに三鷹駅近くで、今では永塚葬儀社となっている野川家跡を見学しました。晩年山崎富栄と不倫していた太宰は、野川家の二階に下宿していた山崎富栄の元をしばしば訪れていました。亡くなる前最後の晩も、太宰は富栄とともにこの野川家から、玉川上水に向かって二人で歩いていったとされています。

最後に、太宰治文学サロンを訪れてA Walk Through Mitakaは終了しました。参加者は、杏林大学の界隈に太宰を偲ぶ場所がこれほど多くあることに、一様に驚いていました。そして6月19日に、たくさんの市民の方々があちこちの太宰ゆかりの場所で手を合わせているのをみて、太宰治が今でも多くの人びとに愛されていることを実感していました。

外国語学部 教授 高木 眞佐子