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第1回定例研究会が開催されました

 5月25日に、杏林大学社会科学学会の今年度第1回目の定例研究会が下記の通り開催されました。

        報 告 者: 糟谷 崇 先生(杏林大学総合政策学部助教)
        司   会: 田中 信弘 先生(杏林大学総合政策学部教授)
        報告テーマ: 「組織アーキテクチャと企業境界−情報化とモジュール化の影響−」
        会   場: 杏林大学八王子キャンパスG棟2階大会議室


【報告の要旨】
本報告は、アーキテクチャの概念を背景に持つモジュール化論の再構成を通して、企業の境界問題(情報化・モジュール化による企業境界の変化)を考察する。
現在、情報通信技術の発展によって、産業の中心がチャンドラー型の垂直統合型企業から水平特化型の知識集約型産業に移行しつつある。こうした組織構造の変化にたいして、情報化やモジュール化は、大きな影響を与えている。これまで企業と市場の境界に関する問題は、「生産か購買か(make or buy)」に関する意思決定といった企業の垂直的統合の問題として扱われてきた。

           糟谷 崇 先生

           糟谷 崇 先生

 情報化やモジュール化によって扱われるアーキテクチャの問題は,これまでの企業の本質とは異なる問題を提起する。情報の実体は,送り手と受け手あるいはその移転手段を通じて変化する。アーキテクチャは,システムにおける情報・データの移転構造を記述しているが、情報・データの分割は,これまでの取引の位置で分割されるとは限らない。すなわちモジュール化論は,これまでとは異なった新たな取引(むしろ移転と捉えられる)の位置の説明を可能にすると考える。(糟谷崇助教)


定例研究会の様子

定例研究会の様子



【総 評】
本年度第1回目の定例研究会は、20名以上の参加者を得て盛大に開催された。発表者の糟谷崇氏(助教)による本テーマは、ご自身の博士学位論文(本年3月に慶應義塾大学より取得)をベースにしたもので経営学の最前線の内容を紹介するものであった。アーキテクチャ論の先行研究をふまえ、現代企業のイノベーションに対し、情報技術の進展やモジュール化が与えていく影響を新しい切り口から論じられた。報告内容に対しては、内容の斬新さを踏まえた上での質疑が行われ、報告者のスタンスをより強固に補強する応答がなされたように思われる。さまざまな学問分野の研究者による問題関心が相互に作用しあう場の設定は重要であり、学部での学際教育を活かしていく意味でも定例研究会の開催に大きな意義があろう。(田中信弘教授)

糟谷先生のページ
http://www.kyorin-u.ac.jp/univ/faculty/general_policy/student/teacher/staff/detail_2.php?id=gen30050

田中先生のページ
http://www.kyorin-u.ac.jp/univ/faculty/general_policy/student/teacher/staff/detail_2.php?id=gen30037

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