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【ご報告】コンケン研修 その4

タイ国コンケン県にあるコンケン病院(Khon Kaen Regional Hospital)とコンケン大学薬学部の協力で、3月19日から23日まで、国際医療協力専攻の学生が、HIV感染者のケアや必須医薬品のマネージメントに関して研修する機会を得ました。以下では、参加した学生に研修の概要などを紹介してもらいました。

3月22日(第4日目)

 コンケン病院での研修が4日目になりました。
 本日の午前中は1日目に見学をさせて頂いたARVクリニック(抗HIV薬を服薬している患者のためクリニック)で薬剤師のP.Beeさんと薬学部6年生のOliveさんのもとで受診に来た患者さんへの薬剤指導の見学をさせて頂きました。薬剤指導は受診毎に行っていて、アドヒアランス(服薬遵守)の程度や薬の副作用の有無を確認していました。アドヒアランスの確認方法は口頭のみではなく、薬をサンプリングしたファイルを見ながら何時に何の薬を何錠内服するのか患者と薬剤師が一緒に確認をし、アドヒアランスの再確認をしているのが印象的でした。そして、病気の進行状況をしめすCD4や体内のHIVの量などの検査結果を確認し、必要であれば禁煙やダイエットなどの生活指導も薬剤師が行っていました。このクリニックの受診間隔は、ART(抗HIV多剤併用療法)を開始したばかりの患者、皮膚症状や検査結果から副作用の出現が確認されている場合でも3〜6か月毎に受診をしているとのことでした。日本でARVを服用している患者の受診間隔とは大きく違いますが、患者数が多いため、現状のような対応にならざるをえないということをスタッフから聞くことができました。
 午後からはコンケン病院の医師と看護師に、日本のHIV/AIDSの現状と現在勤務している病院のHIV/AIDS診療についてプレゼンテーションをしました。日本でのHIV感染者数はMSM(Men who has sex with men)が多くを占めている点、日本独自のエイズ診療のネットワーク体制、どのようにプライバシーを守っているのかなどについて活発な意見交換を行うことができ、とても良い機会になりました。
 4日間という短い期間でしたが充実した研修となりました。


            国際協力研究科国際医療協力専攻 吉田 範子

抗HIV薬のサンプル

抗HIV薬のサンプル

プレゼンテーションの様子

プレゼンテーションの様子

4日目の研修を終えて

4日目の研修を終えて