今年度も2015年7月1日(水)に八王子校舎D棟417教室において、国際開発講演会が開催されました。
講師は、Chavis Ketkaew氏と Phaninee Naruetharadhol氏のお二人で、タイの Khon Kaen University International College より、約1ヶ月の予定で杏林大学を訪問された若き研究者です。テーマはKetkaew氏が、Effect of International Trade and Labor Mobility on Income Distribution in Thailand : An Application of Non-Linear Distributed Lag Model 、Naruetharadhol氏が、Factors which affectLaoc-Thailand cross-border migration でした。
講演に先立ち、北島勉教授よりお二人の紹介があり、続いてお二人よりKhon Kaen University およびInternational Collegeに関してビデオによる説明がありました。講演は二部に分かれ、前半はKetkaew氏で、久野新准教授が座長を担当しました。講演の概要は、貿易と所得分配の関係をタイのデータを用いて計量的に分析し、貿易自由化やタイの比較優位産業(農業および観光産業)の発展が所得分配の改善に寄与するという内容でした。
後半の講演はNaruetharadhol氏で、岡村裕准教授が座長を担当しました。講演の概要は、ラオスからタイへの労働移動に関する分析で、年齢や性別、教育などの移動者の属性と移動形態(移民、出稼ぎ)の関係を計量的に分析し、その特徴を明らかにするという内容でした。
二つの講演は併せて2時間を超えたにもかかわらず、活発な議論が交わされ、盛況のうちに終了しました。なお、講演および質疑はすべて英語でおこなわれ、教職員を含めて15名の出席がありました。