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大学院生研究報告(ネパール地震とその後のリハビリテーション医療に関する調査活動)


研究概要
 現在,ネパールに滞在し,2015年に起きたネパール地震とその後のリハビリテーション医療に関する調査活動を進めています.本調査は博士論文における研究の一環であり,多くの現地関係者のサポートを受けながら取り組んでいるものです.災害リハビリテーションは近年,国際的に注目されている医療分野で,その重要性からデータの蓄積とエビデンスの構築が喫緊の課題とされています.

1.調査対象地域
 主とする調査対象地域は,ゴルカGorkha郡バルパックBarpakという地域で,ヒマラヤ山脈の麓,標高約2000mに位置し,1000世帯以上が生活し,経済の主体は農業です.ネパール地震の本震の震源地域にあたり,村のほとんどの建物は倒壊し,多くの人的被害が出てしまいました.現在は,現地政府機関と調査認可に関する最終調整を図っており,そのために周辺地域(ラプラックLaprak,シンラSingla,バルワBaluwa,フィナムPhinam等)を含めた現地視察を行っていました.現地視察において,トレッキングでしかアクセスできない地域も多くありました.

バルパックBarpakへの道

バルパックBarpakへの道

バルパックBarpak全景

バルパックBarpak全景

バルパックBarpakから望む Buddha Himal(6,692m)

バルパックBarpakから望む Buddha Himal(6,692m)

バルパックBarpakのさらに遠隔地域への道1
バルパックBarpakのさらに遠隔地域への道1

バルパックBarpakのさらに遠隔地域への道2

バルパックBarpakのさらに遠隔地域への道2

ラプラックLaprak全景

ラプラックLaprak全景

シンラSingla全景

シンラSingla全景


2.活動の実際と現状
 現地にはまだまだ問題が山積しており,特に水不足,住宅問題,土地問題,そして健康問題が顕在化していました.水不足については,土地にもよりますが,地下水脈に対する地震の影響で湧水が枯渇した結果,山間部で毎日数時間かけて水を汲みに行かねばならないような地域も多くみられました.住宅問題については,多くの住民がまだ仮設住宅で生活されている状態で,それが改善される見込みも多くの地域で立っていませんでした.土地問題については,地震により土砂崩れや地割れが無数に生じた結果,自分の土地を追われた方が多くいらっしゃいました.健康問題については,震災関連疾患に伴う運動器障害や衛生状態の悪化に伴う感染症など,医療資源の不足も著明です.

被災したバルパックBarpakの住宅1

被災したバルパックBarpakの住宅1

被災バルパックBarpakの住宅2

被災バルパックBarpakの住宅2

震災により村ごと高地へ移転することとなったラプラックLaprak

震災により村ごと高地へ移転することとなったラプラックLaprak

各所で見られた震災の影響で枯渇した水場
各所で見られた震災の影響で枯渇した水場


3.今後の予定と展望
 ネパール政府からの公式調査認可を得られ次第,再度現地に入り,調査活動を実施する予定です.現地は,いよいよ本格的な雨季に入るため,安全面にも配慮した調査計画が必要となります.非常に多くの労を伴う調査となりますが,このような学術データの希少性,新規性,重要性があることも事実です.このような調査を通じて,公衆衛生やリハビリテーション医療の発展はもとい,少しでもネパール地震で被災された方への国際協力につながるような活動ができればと思っています.


杏林大学大学院 国際協力研究科 博士後期課程 遠藤弘司
2016.06.24

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