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ポートランド州立大学と防災に関する共同フィールドワーク実施

 総合政策学部三浦秀之准教授がコーディネート役を担い、2018年6月26日(火)~30日(木)まで本学との提携校であるポートランド州立大学の学生が来日し、防災に関する共同フィールドワークを実施しました。
オレゴン州(ポートランド州立大学の所在地)は、米国連邦政府による報告書に、近い将来、大震災が起こることが予測されると記載された背景から、Initiative for Community and Disaster Resilience(ICDR)という災害とコミュニティに特化した研究所が設置されました。
 ポートランド州立大学ICDRと杏林大学CCRC研究所では共同で防災におけるまちづくりの共同研究を実施しており、2017年度より日本における視察プログラムが実施されています。2回目となる今年度は、東日本大震災の教訓を学ぶことを主眼に宮城県石巻市を中心にフィールドワークを実施し、同時に、将来の首都直下型地震への備えを学ぶことを主眼に東京都三鷹市においてもフィールドワークを実施しました。
 石巻市のフィールドワーク初日は、石巻市河北総合支所の万城目昭博地域振興課長による「石巻市河北地域の被災・復興状況」、石巻市最後の防災集団移転団地となった「二子団地」における合意形成などについて二子地区まちづくり協議会の阿部良助会長からお話を伺い、多くの犠牲者を出した石巻市立旧大川小学校を訪問、石巻市の非可住地区における復興と水産業というテーマのもと、尾の崎地区の神山庄一自治会長から説明を受けました。その後、東日本大震災を受けて防災教育がどのように変化したのかなどについて「みやぎ防災教育副読本(中学校)」の編著者でもある石巻市立河北中学校教頭の遠藤貞悟教諭から話を受けました。
 2日目は、5月31日に完成したばかりの石巻市防災センターにて、石巻市の阪井聡至復興担当審議官より冒頭に挨拶を受け、その後、石巻市危機対策課の木村伸事業推進官(震災時は防災対策課課長)より「石巻市の東日本大震災時における初動対応」、石巻市復興政策課の岡浩課長より「石巻市の被災および復興状況」についてご説明を受けました。
 3日目は三鷹市でフィールドワークを行いました。松田剛明副理事長とポール・スノードン国際交流センター長からの歓迎挨拶にはじまり、古本泰之外国語学部准教授・地域交流推進室長から「杏林大学を含む首都圏の大学の防災対策の取り組み」について、三鷹市立高山小学校避難所運営連絡会の小高格氏と福井秀和氏から「三鷹市の高山小学校における避難所の運営」についてレクチャーが行われ、午後は三鷹市役所総務部防災課の今井信介主査の案内のもと三鷹市立第一小学校防災倉庫を視察し、同市役所総務部の大倉誠危機管理担当部長と今井氏から「東京都三鷹市における防災」というテーマで説明を受けました。その後、杏林大学医学部付属病院高度救命救急センターに場所を移し、「杏林大学病院の災害医療」というテーマで同センターの大田原正幸助教と守永広征助教から説明を受けました。
 4日目は振り返りを行い、フィールドワークは終了となりました。期間中、ポートランド州立大学の学生達は熱心に質問したり写真を撮ったり、今回のフィールドワークから多くを学びとろうと取り組む姿が印象的でした。また、総合政策学部、外国語学部の学生が期間中に同行してくれており、同時に国際交流も行われました。


2018.7.28
地域交流課