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十川佳代先生と岩本桃子先生による公開講演「臨床腫瘍学と公衆衛生学の共鳴から協働へ」開催

◆ 十川 佳代先生「Tobacco & Cancer treatment outcomes」
◇WHO/IARC(国際がん研究機関)環境放射線学科科学者。IARCで取り組んでいる職業暴露、がんリスクに関する疫学的研究などのプロジェクトについてお話いただいた。
◇喫煙による害は、周知されているはずであるが、国際的にみても禁煙できない人が多い。たとえがん治療中に禁煙できたとしても、サバイバーになると再度喫煙する人もいる。禁煙したままの患者に比べ、再度喫煙した患者では、死亡率や再発率が2~3倍高いという結果が示された。医師らは今後喫煙患者に対し、禁煙サポートを積極的に行う必要があることが提案された。

◆ 岩本 桃子先生「カンボジアで医療戦略を科学する」
◇国立がん研究センターがん対策情報センターがん臨床情報部研究員。2016年から2年間、国境なき医師団からカンボジアへ派遣。従来のC型肝炎治療に対し、リソースが限られるカンボジアでいかに効率よく、多くの方の治療ができるかということに対し、公衆衛生学の観点からお話しいただいた。
◇従来の治療は16ステップあり、患者にも医師にも負担が大きかった。治療効果を損なわず最小のステップにするため、それぞれの比較試験の結果、8ステップまで減少した。手間を減らしただけではなく、結果としてコストも約1/3に節約することができ多くの方の治療が可能となった。公衆衛生学による実例を解説いただき、超高齢化の日本の社会保障に対する考え方につながっていく講演となった。




2018.9.12 CCRC研究所