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6月17日に第18回グローバルセミナー「大学の危機管理体制を考える」(FD・SD)を開催

 第18回グローバルセミナーは6月17日(金)井の頭キャンパス交流プラザに於いて、本学が加盟する海外留学生安全対策協議会(JCSOS)と共催で開催され、全国の国公私大等から28名、杏林大学から副学長の他教員18名職員14名の合計33名、JCSOSから6名の延べ67名が参加しました。
 セミナーでは初めに外務省領事局海外邦人安全課邦人援護官の伯耆田修氏により、「緊急事態発生の際の外務省の危機管理対応」と題したテーマで、学生等の海外派遣先にて緊急事態が発生した場合に外務省ではどのような体制を組み、どのように動くかについて講演いただきました。
 伯耆田氏は過去の事故の事例を挙げて、被害者の家族の時間の経過による心情の変化に即した家族への対応の具体例を述べ、事故対応時の大学としての取るべき対応や留意点等について助言をいただきました。また学校側の留学先の情報入手の手段として、外務省の海外安全ホームページの活用と、渡航前の「たびレジ」(緊急時情報提供サービス)の登録について説明し推奨されました。
 続いてJCSOS理事長の池野健一氏は、現在JCSOSが取り組んでいる大学支援システムと緊急事態が発生した際の危機管理対策についてお話しいただきました。池野氏は、学校が海外研修・派遣留学等を実施する際は「安全配慮義務」を要請されており、万が一事故が発生した場合、それが旅行代理店等の仲介による渡航であっても、学校の社会的責任と安全配慮義務違反が問われれば損害賠償責任が発生することを過去の具体的事例を挙げ、示唆しました。
 学校側は、海外留学等への参加者に対する危険等の情報提供を充分に行い、危険回避への準備や緊急時への対応方法等の説明をおこなう必要があること、また学生等が渡航先で事件・事故に遭遇した場面を想定し、学校側の対応能力を検証する「危機管理シミュレーション」を実施するべきであるとしました。(この危機管理シミュレーションは以前本校でも実施し、杏林大学の組織的対応力を検証しています。)
 出席者からは講演の内容について、大学の責任と危機管理の必要性について非常に興味深かったとのコメントを多数いただき、今後のグローバル化に向けたFD・SD研修として各々が大学の危機管理体制を考える良い機会となりました。



2016.6.19国際交流課

▼外務省領事局海外法人安全課    邦人援護官 伯耆田氏

▼外務省領事局海外法人安全課    邦人援護官 伯耆田氏

▼JCSOS理事長 池野氏

▼JCSOS理事長 池野氏

▼全体の様子

▼全体の様子