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知っておきたい眼の病気−よりよい視力を守るために− 講演会報告

杏林大学「地(知)の拠点整備」事業
第1回 杏林大学・杏林医学会・三鷹ネットワーク大学 共催

市民公開講演会

知っておきたい眼の病気−よりよい視力を守るために−

日時:平成26年5月10日(土)午後2時〜午後3時30分

場所:三鷹ネットワーク大学 教室ABC

司会:平形明人(杏林大学医学部眼科学教室 教授)

講演1:「網膜に映し出される全身疾患」

    厚東隆志(杏林大学医学部眼科学教室 講師)

講演2:「最新の白内障手術」

    根岸一乃(慶應義塾大学医学部眼科学教室 准教授)



 平成26年5月10日(土)三鷹ネットワーク大学にて第1回第1回杏林大学・杏林医学会・三鷹ネットワーク大学共催の市民公開講演会「知っておきたい眼の病気 −よりよい視力を守るために−」が開催された。研究所からは蒲生、松井、相見、多田が出席した。会場は定員140名で満席になり大変盛況であった。

司会の杏林大学医学部眼科学教室平形教授が挨拶と概要の説明、講演者の紹介を行った後、杏林大学医学部眼科教室の厚東講師から「網膜に映し出される全身疾患」と題した講演が行われた。人が生活する上での情報の80%が視覚から得ており日常生活の維持には重要であること、そして眼の構造と役割を説明した。その中で網膜は体内で唯一血管を直接観察出来る場所で網膜の血管を調べると動脈硬化、糖尿病、高血圧などの疾患を見つけられることがある。網膜を調べるには瞳孔を拡げない無散瞳と点眼薬で瞳孔を拡げた散瞳時の眼底検査がある。眼底検査から眼底出血が多い網膜静脈閉塞症、糖尿病患者の20%程度にみられる糖尿病網膜症、視界のゆがみや低下が症状の加齢黄斑変性と黄斑円孔・黄斑上膜などがわかる。また失明の原因で最も多い緑内障に関しては特徴的な視神経乳頭陥凹があり早期発見が重要であること、裂孔原性網膜剥離と飛蚊症に関してや網膜剥離は眼底検査では見つかりづらいなど非常に詳しく説明して頂いた。更に近年では本学付属病院にも導入されている超広角走査レーザー検眼鏡(Optos)により無散瞳でも網膜のほぼすべての範囲が撮影できるようになっていることを説明して頂いた。質疑応答では急激な体力低下に伴う視力低下はありうるのか、眼の水晶体や硝子体は再生するかなどがあがった。急激な体力低下は視力低下には直接的にはつながらない、また眼の再生に関しては網膜も含め水晶体・硝子体は再生しないとご返答頂いた。

 2人目の講演者の慶応義塾大学医学部眼科学教室根岸准教授からは「最新の白内障手術」と題した講演が行われた。白内障は眼の水晶体が濁り見えなくなる、その原因のほとんどは加齢によるものだが他にはぶどう膜炎、アトピー、糖尿病、外傷、ステロイド薬によるものがある。白内障の各年代割合は50代で50%、60代で70%、70代で90%、80代で100%である。治療には点眼薬を用いた薬物治療と手術治療があるが、薬物治療は進行を遅らせる程度で最終的には手術治療となる。日本では年間110万件の手術が行われており手術適応は日常生活に不自由さを感じた時に本人の希望により行うのが一般的である。手術治療は局所麻酔で眼内レンズに交換し術中・術後に強い痛みはないとのことである。眼内レンズには単焦点レンズと多焦点レンズがあり、単焦点レンズでは近距離ないしは遠距離のどちらかにピントを合わせられるがピントが一点に限られるため日常生活で眼鏡が必要となることが多い。多焦点レンズは遠近ともにピントが合う様になっているが単焦点レンズより見え方の質は落ちる、また先進医療で費用が掛かるとのことである。更に近年では乱視補正も可能となりそれぞれの生活スタイルによってレンズの選択肢が豊富になったとのことである。質疑応答では白内障手術数年後に濁りは生じるか、手術後にコンタクトレンズの使用することは可能かなどがあがった。眼内レンズが濁ることは無いが水晶体の袋が濁り見えづらくなることは有り得る、また手術後にコンタクトレンズ使用に関しては、眼鏡の変わりにコンタクトレンズを使用することは可能であるが単焦点レンズでは一点にピントがあっているためコンタクトレンズでピントを調整するよりかは眼鏡のかけ外しの方が容易とご返答頂いた。

 両演者ともに普段では知りえない専門的な内容をわかりやすく説明して頂き有意義な講演会であった。また多くの方々にご出席頂いたこと、アンケートにご協力頂きましたことを御礼申し上げます。

杏林CCRC研究所
相見祐輝

平形明人先生

平形明人先生

厚東隆志先生

厚東隆志先生

根岸一乃先生

根岸一乃先生

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