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地域科学研究会KKJセミナー「大学連携型CCRCの構想と実現方策」講演報告


日 時:平成27年10月15日(木)10時〜13時

場 所:日本教育会館 会議室

タイトル:高等教育活性化シリーズ305「大学連携型CCRCの構想と実現方策」

講演者:杏林CCRC研究所所長 蒲生 忍

参加者:大学関係者等約10名

 地域科学研究会高等教育情報センターの要請を受け、同センターが主催するセミナー「高等教育活性化シリーズ305:シニア世代の元気を大学の活力に-大学連携型CCRC構想と実現方策~健康長寿・生涯学習コミュニティ/産学行協働と構築/米国先進事例~」において「都市型高齢社会の健康と安心に向けた挑戦~三鷹・八王子・羽村市との協働~米国事例を踏まえて~」と題する講演を研究所・蒲生が行った。セミナー参加者は主に大学関係者10余名である。

 セミナーでは午前10時から11時半まで、本学CCRC研究所客員研究員でもある三菱総合研究所松田智生氏が「大学連携型CCRCの可能性~ピンチをチャンスに変える地方創生と大学経営~」の講演を行った。
松田氏はその講演を「1. CCRCとは何か、なぜ大学連携型CCRCなのか」「2.日本における大学連携型CCRC」「3.実現に向けて」に分け、米国の大学連携型CCRCの紹介、日本型CCRCの胎動事例を紹介し、また松田智生氏が委員を務める日本版CCRCの実現に向けた「日本版CCRC構想有識者会議」の「日本版CCRC構想」について紹介された。

 この講演に続いて蒲生が本学のCCRC研究所の取組について下記の項目順に紹介した。

1.都市型高齢社会の特徴と課題
(1)日本人は健康長寿である
(2)予防医学でさらに健康長寿を目指す
(3)都市型高齢社会が今後の重要な課題
2.米国CCRCの成立と現状・課題
(1)CCRCとは何か
(2)米国の老人施設を見てきました
(3)米国CCRCの課題は何か
3.今後への考察:大学の役割
(1)「健康寿命延伸」都市型高齢社会の健康と医療
(2)「災害に備える」都市型高齢社会の安全と安心
(3)「生きがい創出」都市型高齢社会の地域協働

 項目1では日本全体、また特に都市圏での高齢化の現状と今後のさらなる高齢化に対応し克服すべき社会的課題について、項目2では一昨年、昨年度の独自の視察による米国CCRC施設概要とその分析、項目3では上記の課題に対応する本学のCOC事業での取組について紹介した。
 米国のCCRCとは“高齢者コミュニティ”のひとつのモデルで複数の医療・介護ステージの住まいを結びつけることで、医療・介護ニーズが変化しても、住み続けながらケアを受けることを可能にした高齢者コミュニティ、Continuing Care Retirement Communityの略称である。これに対し杏林CCRCとは、COC事業により自治体と連携し杏林大学四学部の教育・研究資源を動員し、包括的な地域連携を推進する拠点Center for Comprehensive Regional Collaborationを構築するものであり、都市型の日本版CCRCの概念を内包し先取りするものであるといえる。
 なお、セミナー自体は午後中部大学と都留文科大学による講演が行われたが、他用のため中座を余儀なくされた。

杏林CCRC研究所
蒲生忍