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ボッチャ体験会のお知らせ(報告)

ボッチャ体験会は終了しました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

ボッチャというスポーツをご存知ですか。
昨年のパラリンピックで日本チームが銀メダルを獲得し、話題になりました。
障がい者のスポーツとして開発されましたが、どなたでも楽しめます。
どれだけボールを的に近づけることができるかを競う、シンプルなルールです。
是非一度、体験してみませんか?
講 師: 蒲生忍、下島裕美(杏林大学CCRC研究所)
日 時: 3月3日(金)午後1時 ~ 午後2時30分
場 所: 元気ひろば おれんじ(株式会社AZUMA)三鷹市中原3-1-65
定 員: 12名
申込・問い合わせ: 元気ひろば おれんじ 電話0422-76-5940

 (報告)本学COC 事業では平成28年度、前年度に引き続き障がい者向けに考案されパラリンピックの正式種目でもあるボッチャをとりあげた。ボッチャは「白い目標球に,赤・青のそれぞれ6球ずつのボールを投げたり、転がしたり、他のボールに当てたりして、いかに近づけるか」を競う競技で、障がい者のみならず高齢者でも生涯にわたり楽しむことが出来る知的なスポーツである。本学保健学部理学療法学科芝原美由紀教授・一場友実講師らはボッチャのこの特性に着目し学生と共にその理解と普及に努めてきた。COC事業では芝原先生、一場先生の理念に共鳴し、平成26年度及び27年度の地域志向教育研究や27年度社会貢献活動としてその活動を支援してきた。27年度にはリオデジャネイロ・パラリンピックで団体銀メダル獲得の立役者広瀬隆喜氏が所属するボッチャ・チーム「ノーブル・ウィング」の皆様を芝原美教授・一場講師らのご尽力で本学に招聘した。学長跡見裕、副学長ポール・スノードンも参加し、ゲームを体験し楽しむと共に広瀬氏らのパラリンピックでの活躍を祈念することができた。
 本年のパラリンピックでの広瀬氏の活躍は広く報道された通りであり、選手諸氏を招聘することは困難であったが「健康寿命延伸に向けた杏林生涯スポーツレガシーの創造」を目指して、三鷹市内とCOC+事業で連携する岩手県のCCRCでボッチャを高齢者の方々と楽しむ機会を持った。
 いずれの会場も公式なボッチャの試合を行なえる広さではない。しかし、体育館と同質の床がフローリング等で、また初めてボッチャのボールに触れる初心者ばかりであり、基本的な投球動作とミニゲームを楽しむには十分であった。ルールも簡単であり、わずかな練習後のミニゲームであったが、参加者は大外れとスーパーショットを織り交ぜながら熱心に投球を繰返し、和やかなうちに白熱したゲームを楽しむ時間を過ごした。また、ボッチャは体力差にかかわらず楽しむことができ、投球とボール回収の基本動作を繰返すことが高齢者には適度な運動ともなった。

平成28年11月7日 岩手県八幡平市日本版CCRC「オークフィールド八幡平」にて居住者の皆様と
平成29年1月28日 三鷹市牟礼コミュニティーセンターにて老人クラブ明朗会の皆様と
平成29年2月1日 岩手県八幡平市日本版CCRC「オークフィールド八幡平」にて居住者の皆様と
平成29年3月3日 三鷹市中原町「元気ひろばオレンジ」にて

 「オークフィールド八幡平」は本学がCOC+事業で連携する岩手県八幡平市にある日本版CCRCの先進事例である。研究所が日本版CCRCの課題を考察するため訪問を重ね、その過程でボッチャを紹介する機会を得た。「オークフィールド八幡平」居住者の皆様は後日八幡平市で開催された類似のゲーム「ペタンク」の大会に参加し入賞をはたした。居住者の皆様からは「ボッチャのゲームをやって鍛えたのがとてもいい練習になった」との好意的なお言葉を頂戴した。
 三鷹市牟礼コミュニティーセンターの老人クラブ明朗会はCOC事業地域志向教育研究「三鷹市老人クラブにおけるロコモティブシンドローム対策指導者育成」(医学部整形外科学・市村正一教授)にも積極的に参加され、ロコモティブシンドローム予防の運動(ロコトレ)に成果を挙げている。ロコトレに加えてボッチャのようなゲーム性のある運動を加えることもロコモ対策として有効ではないか。今後の連携を期待する。
「元気ひろばオレンジ」は三鷹市に本社を置く株式会社AZUMAが地域に提供するフリースペースである。子育てから介護まで多様な市民活動にスペースを提供している。
 公式競技より少し狭いゲームボッチャのコートを用いたボッチャ体験会を開催し、乳児連れのママも含め8 人の市民に参加いただいた。ボッチャの紹介と投球練習の後、二人一組の団体戦と個人のトーナメント形式でミニゲームを実施した。時間と共に白熱したゲームとなり全員で楽しむことが出来た。

 現在、都下は2020 年のオリンピック・パラリンピックに向かい「スポーツと健康」さらに我々の事業のテーマである都市型高齢社会の「健康寿命延伸」への関心も高まっている。微力ながら「新しい生涯スポーツとしてのボッチャの理解とCOC 連携市における普及の可能性を探る」活動を継続していきたい。

杏林CCRC研究所
蒲生忍