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大瀧純一学長ロングインタビュー ~地域に「選ばれる」大学であるために~

 7月25日(木)八王子学園都市センターにて、本学学長 大瀧純一先生による講座「高齢者における心の健康とは~心身ともに健康で生きることの難しさ~」が最終回を迎えました。今回は講座直後の先生に、ロングインタビューを敢行しました。

【ロングインタビュー全文】

地域交流課(以下:地):この講座では、先生が「亡くなる1年前にはこのような症状が出ます」とか、「亡くなる直前にはこんな状態になります」といったようなお話をされていたのが印象的でした。ともすると受講者にとってはタブーになりがちな内容だとも感じてしまいました。
大瀧学長(以下:大):この講座の目的1つは、「最期を迎えるとき、人はどうなっていくのか」を理解してもらうことでした。結局、亡くなるまでの状態だとか時間だとか、そういったことを分かっていないと人は勝手な判断をしてしまうわけです。例えば、講座でも話したように、死が近づくにつれて食事量は減っていきます。体は食べたくないと言っているのに、「食べないと体が弱ってしまう」と考えて無理して食べていては、逆に悪影響を与えてしまう。死に向かって時間をかけてゆるやかに準備をしている体の妨げになってしまうのです。このような知識があるだけで、自身の死、あるいは身近な人の死に対して準備する時間が持てるようになることも重要です。


地:今日(7月25日)で最終回を迎えましたが、全6回の授業を通しての感想をお聞かせください。
大:受講者のみなさんが、最初から最後まで大変熱心でした。初回授業の時に「分からないことがあったら聞いてください」と言っていたのですが、毎回多くの質問があって、授業時間がギリギリになってしまうこともあったほどです。
地:今日も授業中に質問がありましたね。
大:質問には手短に要点だけを答えて、脱線しないようにすることを心がけていました(笑)。
地:授業の最後の最後まで熱心にメモされている方が多かったです。聞き足りないと思われた方もいたようです。
大:「死」というものを具体的に考え始める年齢の方が多かったからでしょう。誰もが自分に置き換えて聞いている様子が見ていて分かりました。人生の最期について「苦しみに耐えながら迎えるものだ」と言われたら、誰だって絶望してしまいますよね。そうじゃないんだよ、ということを伝えたかったんです。
「いちょう塾」は講座数が豊富ですが、その多くは文化的な内容で、歴史とか文学とか、受講者の方々は自分の趣味や興味に沿って選択しますよね。今回私が教えたことは、興味のあるなしに関わらず誰もが経験する内容です。そういう話は病院ではしてきたけれど、講座として行ったことが無かったので、このような取り組みが出来たのも普段からバラエティに富んだ内容を提供している「いちょう塾」があったからこそだと感じています。


地:次にこのような講座をやるとしたら、どんなテーマで行いたいと思いますか。
大:もともとが精神科の医師ですから、精神科系の病気に関することとか、高齢者向けの内容を提供できます。今回は20数名の方に来ていただいていましたが、需要はあるように感じましたので、同じようなテーマでやるのもいいかと思います。


地:「社会の健康を守る」取り組みとして、学長自身が今後やりたいと考える地域貢献活動は何ですか。
大:杏林大学はすでに多くの地域貢献活動を行っていますが、今後は八王子市や羽村市に続き、三鷹市や武蔵野市などでもその基礎を築くことが目標です。本学の特色である医療・保健分野の活動には需要があると見込んでいます。その他、教育機関における様々な活動を支援したいと考えています。教職課程を持っていますので、教科教諭や養護教諭を志望する学生たちと各学校との双方向的な活動をより促進していくことなどがあげられます。また、学校現場はイベントごとが多いですから、教員志望ではない学生にもボランティアとして活動の機会を広げていけたらと思います。


地:本学は「地(知)の拠点」として幅広い地域活動を展開しています。今後、「高齢社会における地域活性化コーディネーター養成プログラム」(※)のような地域住民や社会人への講座提供を拡充させる計画はありますか。
大:今の日本ではどこでも、社会人が学び直そうとしても難しい環境にあります。それを考慮せずに講座ばかり設定しては上手くいきません。社会への貢献として、社会人や地域住民に大学を開くことは重要ですが、そのためには学部教育をさらに豊かに作り変えることから始めたいと思っています。


※……本学が提供する履修証明プログラム。今年度の申込は終了しています。


2019.8.5
地域交流課


講義中の大瀧学長。身振りを交えてわかりやすく解説!

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真剣に聞き入る参加者の方々。

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