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第9回杏林CCRCフォーラムを開催しました

 3月13日(土)第9回杏林CCRCフォーラムを開催しました。新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するため、フォーラム史上初となるオンライン形式で実施しました。
 今回のフォーラムは、【東日本大震災から10年 『災害に備えるまちづくり』を考える】をテーマに、基調講演とパネルディスカッションの2部構成としました。開会挨拶を務めた松田剛明副理事長は、「10年が経過した今なお、様々な場面で震災の傷跡の深さを実感することがある。被災地の復興経験について学び、都内の大学だからこそ出来る災害への備えについて考えるきっかけにしたい。」と述べられました。
 第1部の基調講演では、東北大学災害科学国際研究所の江川新一先生に「長寿社会:健康で災害にレジリエントな社会をつくるには」としてお話いただきました。災害医療のスペシャリストでもある江川先生は、東日本大震災を含む過去の自然災害を例に挙げながら、災害によって発生する医療ニーズの変化を時間経過とともに説明されました。また、災害時は医療機関そのものも被災する可能性があることから、負傷者だけでなく支援物・支援者等が次々に押し寄せてもそれらを順次処理できるよう、病院などがそれぞれの「受援力」を強化しておくことの重要性についてもお話されました。
 第2部のパネルディスカッションでは、宮城大学の佐々木秀之先生、石巻市の今野正太郎復興政策課長、石巻赤十字病院の吉田祐司先生をパネリストにむかえ、震災の経験をもとに首都圏大学が出来ること、すべきことについて意見交換が行われました。ディスカッションでは、日頃から災害に備えておくことの大切さや、行政単位ではない小さなレベルでのコミュニティのつながりづくりが肝心であることが提示されました。
 近い将来、東京都を含む首都圏では直下型地震が起きるのではないかと予想されています。大災害が起きたあと、1日でも早い復興・復旧を可能にするために、今回得た貴重な学びを活かし、普段から災害対策に取り組んでいきたいと感じました。

2021.3.17
地域交流課


開会挨拶を務めた松田副理事長(写真左奥)

開会挨拶を務めた松田副理事長(写真左奥)

基調講演を行った江川新一先生

基調講演を行った江川新一先生