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聖徳学園中高生のいじめ防止活動を支援する保健学部生のピアエデュケーション活動

1 活動背景
聖徳学園中学・高等学校では、平成27年度に、生徒が文部科学省主催の全国いじめサミットに参加をしたことをきっかけに「いじめ防止プログラム推進」に力を入れている。担当スクールカウンセラーの山名和樹先生から依頼があり、いじめ防止教育への支援が始まった。平成28年度には、ボランティア活動の一環として、いじめ防止を目的とした中高生ピアサポーターを支援する大学生のピアエデュケーション活動を開始した。

2 活動目的
中高生ピアサポーターのいじめ防止活動を大学生が支援することを通して、中高生が大学生と交流することによって、自分たちの心の問題を本音で話すことができ、実生活に役立つ知恵を得て、いじめ防止に向けて主体的に行動できるようになることを目的とした取り組みである。これにより、学校全体のいじめ防止への波及や思春期の心の健康づくりにつながることが期待される。

3 活動の内容・実績
2017年4月より、2018年3月までの5日間、表1に示す通り、いじめ防止のための①計画、②準備、③実施、④活動の振り返りを行った。中でも、7月14日の第2回ミーティングでは、大学生が自分たちの体験をもとにして作った事例を劇風に演じて、いじめ防止について具体的に話し合うグループワークを実施した。続いて、中高生ピアサポーターにできる支援を考案して、ロールプレイングを行い、生徒のアィディアや気づきを意味づける関わりを行った。最後に。大学生が、いじめの構造について説明をして、いじめ防止への理解を深める機会をつくった。
文化祭活動を終えて、中高生からは、「ロールプレイングで練習して自信みたいなのがついて、自然とはなしかけられるようになった。」、「ロールプレイングをしたことで、行事でまとめ役になった時、全体を見て目を配るようになった。そのことをクラスの人に褒められた。」などの感想が聞かれた。このように、中高生は、大学生との交流が深まるにつれて、自己有用感や自己効力感を高めて、学んだ知恵を活かして行動を起こす姿が見られていた。大学生も、中高生の変化を感じることで、成長する姿が見られた。学校を自分たちの手で良くしていこうとする生徒の力を引き出す活動を、来年度も継続して行っていきたい。

看護学科看護養護教育学専攻 学校看護学教室
亀崎 路子