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聖徳学園での「こころの健康づくり」ボランティア:中高生と大学生による高大連携

中高生と大学生の高大連携ボランティア活動


1 活動の背景
 聖徳学園中学・高等学校では、2015(平成27)年度に、生徒が文部科学省主催の全国いじめサミットに参加をしたことをきっかけに、2016(平成28)年度より「いじめ防止プログラム推進」に力を入れてきました。担当スクールカウンセラーの山名和樹先生から依頼があり、杏林大学学生の希望を受けて、いじめ防止の目的とした中高生とのピアグループ活動が始まりました。

2017(平成29)年は、6月から3月までの期間の数日間、ボランティア活動の一環として、聖徳学園中学・高等学校において、いじめ防止を目的としたピアサポーター(中学生)を支援する大学生のピアエデュケーション活動を行いました。ピアサポーターの成長する姿は、大学生にとっても生きて働く力となりました。

2018(平成30)年度は、方向を変えて、「いじめ防止」から、子どもたちの「心の健康づくり」を目的とした予防的な活動や、さらには学校や地域の環境をよりよくしていくことを目標に自分たちにできる新たなボランティア活動を立ち上げていこうということになりました。

2 活動目的
本活動は、中高生と大学生が連携して、自分たちの手で学校をよくするために、まずは聖徳学園中学・高等学校(武蔵野市)の先生方と大学生が連携して「心の健康づくり」を目的とした授業を行い、続いて、大学生の声かけに集まってきた中高生を主体にして、新たなボランティア活動を立ち上げていこうとする共同プロジェクトである。

3 活動内容・実績
 平成30年6月30日(土)に聖徳学園において、担当のスクールカウンセラーの山名和樹先生と生徒および杏林大学の学生とで、学校をよくする活動について、自分たちにできることを話し合いました。まずは、中学生のうちから杏林大学生を知ってもらおうということになり、総合的な学習の時間に、中学1年3クラスに1コマずつ「心の健康づくり」をねらいにした授業を、大学生が行うこととなりました。

学生は、数回集まって検討し、テーマ「コミュニケーションについて考えてみよう!」の指導案を作りました。その後、7月11日、8月6日、8月23日と、ミーティングを重ね、個別にも学生間で打ち合わせを行い、メンバーのアイディアを入れ込んで授業づくりをしていました。9月21日には、スクールカウンセラーの山名先生が大学に来てくださり、指導案への助言をいただきました。SNSを題材に、言語的コミュニケーションと非言語的コミュニケーションについて、パワーポイントを使って分かりやすい説明をし、トラブル事例を提示して、解決策を考えさせるグループワークを行いました。

その後、ワールドカフェ方式を取り入れた意見交換を行い、SNSとつきあっていくための3つのルールを決めて発表するグループワークを行いました。スムーズな展開になるように、学生たちは綿密に役割分担を行い、当日を迎えました。9月25日(火)には、中学1年3組と1年2組、9月28日(金)には中学1年1組において授業を行いました。授業中は、中学生同士で活発な意見交換が行われ、授業後には、授業を通して普段のコミュニケーションに生かそうと思うことへの感想が、多数出されていました。また、授業の終わりには、生徒に新たなボランティアを立ち上げることの呼びかけを行い、終了しました。

続いて、11月下旬から、ボランティア活動を募集するためのポスター(図1)を大学生が作成し、校内にポスターを掲示してもらいました。これに対して中高生4名が集まってきました。第1回目のミーティングを12月6日(木)に、2回目を2019年3月7日(木)に、聖徳学園で行いました。高校生男子3名、中学生1名は欠席、大学生2名と大学担当教員、スクールカウンセラー山名先生の7名で、これからの新しい活動について話し合いました。まずは、聖徳学園ならではの特長、校風や文化、アピールできることなどをヒントに、聖徳学園について入学した保護者に、生徒の視点からアピールしていくこととなりました。

4 成果
生徒自らが聖徳学園を盛り上げていこうという愛着や心意気を感じることができました。大学生は、応援する気持ちが高まったことと思います。この活動は、来年度に引き継がれることとなりました。

看護学科学校看護学教室
亀崎 路子
2019.3.27