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医学部代謝生化学教室で聖徳学園高校生が体験実習を行いました

 12月21日(土)午後2時から5時まで、医学部代謝生化学教室教員(後藤田教授、田原講師、山本助教、守実験助手)による「LDH(乳酸脱水素酵素)の酵素タンパクの検出と酵素活性の測定」と題した体験講義・実習が、三鷹キャンパス基礎医学研究棟2階実習室にて実施され、聖徳学園高等学校の生徒4名と教員1名が参加しました。
 始めに後藤田教授より、本日の研究対象となるLDH(乳酸脱水素酵素)の生化学的特徴と臨床的重要性についての説明があり、その後、2つの実習課題を並行して行いました。

 まず最初に、山本助教の指導のもと、ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(PAGE)の原理を学習した上で、マウスの5つの臓器から調整したサンプルを各人が実際にゲルに流して電気泳動を行いました。生徒の皆さんは、ピペット操作やゲルへのアプライなど初めての体験であり、色素がきれいに流れていく様子を興味深く観察していました。

 次に、電気泳動中の時間を利用して田原講師の指導のもと、LDHの酵素活性の測定を行いました。基質となるピルビン酸濃度を変え、補酵素となるNADHの濃度の時間による変化を吸光度計を用いて測定しました。そのデータを実際に各人がグラフ用紙にプロットして酵素の比活性を求め、酵素の重要な基本性質である基質の増加による反応速度の増大を確認しました。

 その後、電気泳動が終了したゲルを2種類の染色法(CBB染色とホルマザン染色)により染色し、LDHの5つのアイソザイムと各臓器ごとに異なるその分布を確認しました。タンパクの異なるアイソザイムを明瞭なバンドとして可視化できることに少なからず感動して実験は終了となりました。

 最後に後藤田教授から各生徒へ今回の修了証が手渡され、体験講義・実習は終了しました。


2019.12.27
〈医学部代謝生化学教室〉
〈高大接続推進室〉