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教員が語る専門分野のこんなところが面白い 教員リレーエッセイ

専門分野の「こんなところが面白い」Vol.1
教授・嵐 洋子 (ARASHI, Yoko)

 私の専門は大きく分けると2つあります。まずは、日本語教育学です。日本語を母語としない人に日本語を教える日本語教育について研究する学問ですが、現在は、特に英語を使って日本語や日本文化を教える日本語教授法について研究しています。もう1つの専門は、日本語音声学です。日本語を母語としない人が苦手とする音(例えば、「地図」と「チーズ」などの区別)の研究や、その教育方法について調べています。熊本県や長崎県など、九州方言の音声についても研究しています。日本語を学ぶ学習者は日本各地にいますので、そのような学習者のために方言教科書を作成するプロジェクトにも携わっています。どちらの研究においても、データを得て分析する「調査研究」を中心としています。データを得るためのフィールドワークや実験は大変ですが、そこで様々な人に出会えることが研究の魅力の一つです。

研究に欠かせないアイテム

特に音声の録音においては、様々な録音機材を使って、できるだけ雑音が入らないように録音します。機材は録音する環境によっても異なりますが、写真は主にフィールドワークの際に持っていく録音機材です。最近は録音機材が飛躍的に発達し、学生時代と比べると、持ち歩くのもだいぶ楽になりました。それでも、紙やアクセサリーの音、エアコンの音など、細かいことに注意を払って、録音をします。

研究する上で大切にしていること

どちらの研究においても心がけていることは、「正確に記述する」ことです。授業を録画したり、細心の注意を払って音声を録音し、それを科学的に分析します。正確に得たデータからは、様々な情報を得ることができます。例えば、方言は時代とともに変化しています。科学的に得たデータを分析し、論文として残していくことで、研究を後世にもつなげていくことができます。最近は、グループで研究することも増えています。グループでの研究においては、情報を共有し、色々な角度から意見を出し合うことを大切しています。少しでも自分の、また自分たちの研究が、教育や今後の研究に役立つことを目指して行っています。

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