保健学部理学療法学科 助教 相原 圭太(Keita Aihara)
保健学部理学療法学科 教授 石井 博之(Hiroyuki Ishii)
保健学部看護学科看護養護教育学専攻 助教 楠田美奈(Mina Kusuda)
「生涯スポーツの機会提供」プログラムは、自らの体に関心を持ち、無理なく日常生活の中で運動を継続することで健康寿命延伸をはかるための支援を目的としています。
理学療法学科と看護学科の教員3人は2019年5月15日、羽村市保健センターで市民を対象にロコモティブシンドロームのチェックを実施しました。この日は、同市が設けた健康づくりを推進する「はむら健康の日」で、多くの市民が立ち上がりテストや開眼片脚立位時間の測定などに挑戦しました。
6月以降は、主に羽村市スポーツセンターで、BMI、体脂肪率、筋肉量、基礎代謝量など体組成の測定や体力・運動機能の評価を実施しました。体組成の測定結果は、その場でプリントアウトして参加者へ配布しました。また、測定結果の見方を解説し、希望者には個別に運動相談を行ったり、生活状況や健康状態、現在かかえている整形外科的疾患などを聴取したりして、個々人に合わせた適切な運動内容を提案しました。
さらに、運動の多様性を提案する目的で、歩き方教室を計2回実施しました。1回目は基礎編として、歩行能力に関連する因子および身体機能面における加齢変化等の基礎知識についての講話を行いました。2回目は実技編として、ノルディックウォーキングの体験会を行いました。
本プログラムの実施回数は、昨年度と同じ7回でしたが、参加者数は前年度を上回る199人でした。
羽村市での活動は6年目を迎えました。これまで複数回参加している方に加え、新規の参加者も一定数いることから、活動がこの地域で定着し、広がりつつあることがわかります。市民の運動に対する意識の強化や健康寿命の延伸に貢献できていると感じています。
しかし、参加者の多くは65歳以上の高齢者が中心で、働き盛りや子育て世代の20〜40歳代の参加者は依然少ないのが現状です。健康寿命の延伸には、若いうちから自身の健康に関するセルフマネジメントや運動習慣の定着が必要です。若い世代の参加者を増やすことが今後の課題です。
※所属等は報告当時の表記です