入学式理事長式辞

　中国・韓国・台湾・マレーシアからの留学生21名を含めて、新しい学生をこの学校にお迎えできたことを嬉しく思っております。
　私どもは、皆さんをお迎えして一緒に学問をしたいと思っております。つまり、先人が蓄積されてこられた学説、作品、論文、技術等々を皆さんと一緒に学び、可能であるならばそこに新しい1ページを加えたいと思っております。一方で皆さんも社会の構成員であります。学校を卒業した後、社会は皆さんを受け入れることになりますが、その前に皆さんが社会人となって活躍することができるための準備として、十分な時間を皆さんに与えております。皆さんが自分の意志で、例えば自分の専攻以外の他の科目を勉強する、あるいは種々の資格検定試験に挑戦する、ボランティア活動をする、海外に出向いて外地の人と交流をし、その考え方を学び、その国の歴史や文化を学ぶ、こういったことを通じて皆さん方が、社会が自分一人で構成されているわけではなく、多くの方々と一緒に自分も構成員の一人であるということ、また自分の考え、自分の主張を、自分の言葉、自分の文章で明確に表現して、相手に理解をしてもらう、また相手の表現するところを理解する、この会話・コミュニケーションによって、他人を思いやる心を磨いていって社会に入っていくことが、社会が求めていることであります。私どもは皆さんが学生生活を楽しみながらも、自分の理性と感性と人を思いやる気持ちを自分でつくっていくことを期待しています。