診療放射線技術学科4年高橋さんが日本医学物理学会学術大会で優秀学生発表賞

　9月15日から17日に広島で開催された第126回日本医学物理学会学術大会で、保健学部診療放射線技術学科4年生髙橋 慶さんが優秀学生発表賞を受賞しました。髙橋さんは三木健太朗准教授、橋本雄幸教授の指導の下、放射線治療分野における人工知能の応用研究を行い、積極的に学会で演題発表を行いました。
　研究のタイトルは「DeepSpeedを用いたSwin-Unetの省メモリ化の効果と影響」です。近年多くの話題を集めているOpenAI社のChat-GPTにも採用されているTransformerモデルを画像に応用したViT、Swin-Unetに対し、DeepSpeedと呼ばれる省メモリ化が可能なソフトウェアを使用した手法が放射線治療画像における臓器セグメンテーション（各臓器の位置特定）に及ぼす影響について調査しました。

　放射線治療の治療計画用CTで一般的に使用される画像サイズは深層学習で用いるには大きすぎるため、多くはGPUのメモリサイズに合わせて縮小されて使用されます。それにより、画像の解像度は下がります。それに対し、本研究では省メモリ化ソフトのDeepSpeedを用いることで、条件によっては、CT画像を縮小せずにそのまま深層学習を行えることを示しました。これにより、解像度を保ったまま、深層学習でより高精度なセグメンテーションを行うことが可能になります。

　髙橋さんは卒業研究、就職活動、国家試験対策の勉強と平行してこの研究を行い、学会報告の準備を整え、その発表内容が高く評価されました。今後のますますの活躍に期待しています。