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教員が語る専門分野のこんなところが面白い 教員リレーエッセイ

専門分野の「こんなところが面白い」Vol.6
教授・小堀 貴亮(KOBORI, Takaaki)

 専門分野は観光地理学です。特に、温泉観光地域や歴史文化観光地域を研究対象として、国内外における観光地域の形成と機能について研究しています。日本には、その地域の歴史・文化・自然・風土等が生み出した様々な魅力が各地域に存在しています。観光地域研究における調査活動によって、地元の人にも知られていないような希少な地域資源に出会うこともあり、冒険心がくすぐられます。また、様々な地域を研究していきながら、日常では決して出会うことがないような人々との御縁や、思いがけない感動的な瞬間が数多くあります。観光地理学は、まだまだ未開拓な部分が多い分野なので、常に新たな発見の可能性があるところも、この分野の面白さであると考えます。

研究に欠かせないアイテム

観光地理学研究で不可欠なアイテムは、ズバリ「地図」です。研究室を見て頂ければわかると思いますが、古今東西の様々な地図があります。私自身、幼少の頃から国内外の様々な地域や世界に関心があり、読み物は地図帳、玩具は地球儀という変わった少年でした。必然的に大学では地理学を専攻することになり、そこから今日に至るまで、旅や研究など必要に応じて多種多様な地図を集めてきました。これまで入手した地図は幼少期のものも含めてほぼ全て取っておいており、もはやコレクターに近いものがあります。また、最近では私自身が公式観光マップをデザインする機会もあり、幾つかの自治体で使用して頂いています。
※写真は大阪府富田林駅前に設置されている、筆者がデザインした「じないまち観光マップ」です。

研究する上で大切にしていること

恩師(山村順次・千葉大学名誉教授)から授かった数々の教えです。私の学問上の恩師は、日本で初めて「観光地理学」と銘打った専門書を執筆された、名実ともに観光地理学の第一人者であり、この分野では非常に高名な先生です。幸運にも御縁があり、学生時代から恩師の一番弟子気取りで、日本各地の地域調査に常日頃からご一緒させて頂きました。ある日、恩師に「君は私の後継者として、これからも温泉地研究を続けなさい」と言われ、研究手法や研究者としての作法など、長年にわたり多くの事を直伝して頂いた恩返しとして、この教えを大切に継承していこうと決意し、現在に至っております。

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