今春、総合政策学部を卒業した反頭陸さんは畳製造・卸売の会社に就職。畳を世界に広めることが反頭さんの目標です。
高校生のころから日本のものづくりに興味があった反頭さん。使う人の気持ちに寄りそった設計は日本製品ならでは、と思っていました。留学したマレーシアでも現地の人がこぞって日本の電化製品を欲しがっているのを見て、その素晴らしさを再認識しました。将来は日本製品を海外に紹介する仕事をしたいと思い、電化製品メーカーへの就職を考えましたが、それで良いのだろうかと、何となく腑に落ちない気がしていました。
反頭さんが生まれ育った熊本県八代市千丁町は畳の原料となるイグサの発祥地のひとつと言われています。以前はイグサ栽培農家も多かったのですが、日本人の畳離れが進み、その農家も減り続けています。2009 年と2019 年を比較すると畳表の生産枚数は57%、イグサ生産農家数は53% 減少しています。以前のようにイグサ栽培を盛んにできないかと考えたとき、海外で畳の人気が高まっているのを知りました。実際、畳表の輸出量は2009 年から2019 年にかけて4 倍も増えていたのです。
総合政策学部のGCP で培った英語力、コミュニケーション能力を生かし、海外に畳の販路を広げることができれば生産量も増え、イグサ栽培も以前のように盛んになるし、日本製品を広めたいという自分の思いとも合致する。何より、故郷に貢献できるはずだと思ったのです。
世界で、そしてもちろん日本でも畳の良さを見直してもらいたい。反頭さんのチャレンジが始まりました。
先生と学生の距離が近いことが杏林大学の長所だと思います。学びたいことに向けて、先生は様々な提案をしてくれたり、親身になって耳を傾けてくれます。ぜひ、杏林大学で学んでみてはいかがでしょうか。
※記事および各人の所属等は取材当時のものです
総合政策学部 半田英俊ゼミナール 4年
花村 南帆(はなむら なほ)さん
大河原 崇樹(おおかわら たかき)さん
今井 大知(いまい だいち)さん
(2024年6月取材)