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ふるさと福島で地域医療活動

保健学部 看護学科 看護養護教育学専攻
3年 蛭田理央

(2024年9月取材)

(2024年9月取材)

医療と地域をつなぐ「いとちプロジェクト」

私は、福島県いわき市鹿島町で行われたいとちプロジェクトに参加させて頂きました。
いとちプロジェクトは、社団医療法人養生会 かしま病院が運営するプロジェクトで、医療「い」と地域「ち」に関する活動を様々な人が関わって実施しています。
今回、私がこのプロジェクトに参加した理由は福島県で生まれ育ったからです。大学進学を機に上京して、福島のことや震災のことを尋ねられることが多くありますが、その際に、私は福島のことや震災のこと等、知らないことが沢山あると気づかされます。福島のことをもっと知りたいと思い、今回参加することを決めました。

医療者に大切なこと学ぶ

プロジェクトでは訪問診療に同行させていただいたり、特別養護老人ホームの利用者さんとお話させていただいたり、いわき震災伝承みらい館や町の見学をさせて頂きました。このプロジェクトを通して学んだことは、「病は対象者のほんの一部である」ということです。特別養護老人ホームの方のお話をさせていただいた際に、福島のことであったり、好きなことや、施設での生活や家族などたくさんのことを聞かせていただきました。しかし、その後に医師に聞いてみると多くの疾患や既往歴があるとお聞きし驚いたことを覚えています。この人は「このような病気を持っている人」と認識して関わるのではなく、「○○さん」と認識して関わることの重要さを改めて学ばせていただきました。

背景にあるものを知ることの大切さ

プロジェクトでは、いわき市内各地をガイドの方に案内してもらうツアーに参加しました。この土地で営まれてきた生活や歴史、文化、風土について考える機会になりました。その一つが、人々の生活において宗教は切っても切れない存在で、心のよりどころだということです。
今まで宗教や信仰しているものの情報収集の大切さをきちんと理解できていませんでしたが、実際に自分の足で歩き、そこに暮らす方と様々な話をしたことで、看護者としてコミュニケーションをとる時は、患者の根底をなすものとして宗教について情報収集する必要があることに気がつきました。

様々な立場の人とのふれあいの中で

いとちワークでは、医学生やプロジェクトの方々など様々な立場の方と考えを言語化して発表することにより、自分が医療者側の視点に偏っていることに気がつくことができたので、医療を受ける側の人の感覚を忘れずに今後の看護に繋げていきたいと思います。
今回のプロジェクトを通して、福島の医療、震災のことなど多くのことを学ぶことができ、看護学生として、福島県民として成長することが出来たと感じています。興味のある方はぜひ参加して頂きたいと思います。

※記事および各人の所属等は取材当時のものです

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