医学部医学科5年
立野井宥樹さん
(2026年10月取材)
医学部5年生の立野井宥樹さんは、肉眼解剖学教室が学生向けに公開している「自由参加プログラム」に参加して、脳や心臓、人体などの作品を制作してきました。作品は、医学生の実習マニュアルの表紙に使われたほか、一部は三鷹キャンパスの解剖学教室前の廊下で展示されています。

医学部5年生の立野井宥樹さんは、肉眼解剖学教室が学生向けに公開している「自由参加プログラム」に参加して、脳や心臓、人体などの作品を制作してきました。作品は、医学生の実習マニュアルの表紙に使われたほか、一部は三鷹キャンパスの解剖学教室前の廊下で展示されています。
高校時代から解剖学に関心があり、受験勉強の合間にも鉛筆で絵を描いていました。
解剖学教室では、解剖実習中にデッサンを行うなど、描画を通じて解剖学への理解を深める機会がありました。実際に観察した構造を絵に描き起こすことで、解剖学への理解をさらに深められることに魅力を感じ、継続的に取り組みたいと考え、自由参加プログラムに参加しました。M2の夏休みに解剖学教室に通い、解剖体を観察させていただいたことが、作品制作の始まりとなりました。
脳の絵1(左):くも膜に覆われた状態の脳は、解剖学の教科書でも見たことがなかったため、実際に観察した姿を描きました。
脳の絵2(右):ウィリス動脈輪を描きたいと思い、制作しました。人生で最も上手く描けた作品だと考えています。
心臓(カラー):解剖学的な正確さを保ちながら、デザイン的な表現を取り入れられないかと試みた作品です。
肋骨と脊椎(右):3Dモデルを参考にして描きました。
心臓の精細図:心臓を二方向から観察し、冠動脈の走行を描写しました。
体幹部臓器: 臓器の立体感を表現することを意識して描きました。
解剖学教室で人体標本を観察し、その観察内容をもとにスケッチを行い、自宅で細部に手を入れて完成させています。実際に観察したときに自分が受けた感動を、できるだけ絵にも反映できるよう心がけています。
最も思い出深いのは、色の濃い方の脳の絵です。脳神経は一本一本に意味があると考え、できるだけ細部まで丁寧に描写することを意識しました。制作には約7か月を要し、試験勉強の合間にも少しずつ描き進めました。
医学生だからこそできる、貴重な経験をさせていただいたと思います。自分で勉強して構造を理解したうえで絵に描くことで、その知識が改めて自分の中に深く刻み込まれるような感覚があり、大変有意義で楽しい経験となりました。
※記事および各人の所属等は取材当時のものです