杏林大学国際協力研究科は1993年4月の開設以来、数多くの人材を世に送り出してきました。研究科開設当時は博士前期課程の国際開発と国際文化交流の2専攻からスタートし、1995年には博士後期課程の開発問題専攻を開設、さらに2004年には博士前期課程に国際医療協力専攻が加わり、時代のニーズに合わせる形で着実に進化を遂げてきました。
国際協力研究科の最大の特長は、杏林大学ならではの強みを最大限に生かしたカリキュラム編成にあると言えるでしょう。国際協力というものの研究には、行政、経済、医療、保健衛生、人権、教育、文化交流、技術など、実に様々な側面からのアプローチが求められます。その点、医学部、保健学部、総合政策学部、外国語学部といった幅広い領域の学部を持つ杏林大学の大学院である国際協力研究科は、各分野の専門家であり教育のプロフェッショナルでもある各学部の教授から直接指導を受けることができることに加え、それぞれの学部の専門性の高い研究内容や教育資産を十分に活用することができ、大変恵まれた環境にあると言えます。こうした専門性と総合性を合わせ持った国際協力研究科の教育プログラムは、多くの学生から高い評価を得ています。
国際協力を研究する学生には、めまぐるしく動く世界情勢、その変化にともない発生する様々な課題、開発途上国が置かれている現実を多面的に把握するとともに、それぞれの問題を長期的視野で分析・考察していく姿勢が必要となります。また、研究指導する側としても、各学生がこれまで培ってきた学問的基礎のレベル、海外経験、実務経験の有無など、それぞれのバックグラウンドに対応した多様な教育プログラムが求められています。
杏林大学国際協力研究科では、研究の主体である学生と指導する教員が高い意識を共有しながら、時代のニーズに対応した研究・教育活動を追求していくことで、今後ともさらなる発展をめざしていきます。
杏林大学国際協力研究科には、職業を持ちながら夜間に研究活動を行う社会人学生、会社を休職し限られた期間での修了をめざす学生、年度の半ばで海外から帰国してきた学生、海外からの留学生など、様々なバッググラウンドを持った学生たちが多く在籍しています。こうした学生たちが、国際協力というものを学ぶことを通じてお互いを刺激し合い、高め合うことができる点は国際協力研究科の大きな魅力の一つとなっています。
杏林大学国際協力研究科では、大学院に通う時間帯や年数が限られていたり、4月の入学にはタイミングが合わないことも多い、社会経験や海外経験のある学生にとっても学びやすい体制が整備されています。
1年を4月〜9月と10月〜3月の2学期に区分した上で、各授業科目を各学期内の授業で完結できる2単位科目としているため、4月だけではなく10月にも入学することが可能な体制となっています。授業科目の内容、計画も工夫されていますので、4月に入学しても、10月に入学しても、専門的な科目履修をスムーズに行うことができます。