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アジアで女性リーダーを育てる

外国語学部
関 美和准教授
(2017年9月取材)

慶應義塾大学文学部、法学部卒業。電通等勤務の後、ハーバード・ビジネススクールでMBA を取得。モルガン・スタンレー投資銀行を経て、クレイ・フィンレイ投資顧問東京支店長などを歴任。2015年4月、杏林大学外国語学部に着任。『ゼロ・トゥ・ワン』(ピーター・ティール著)ほか多数のビジネス書籍の翻訳家として知られる一方、アジア女子大学支援財団の理事を務める

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慶應義塾大学文学部、法学部卒業。電通等勤務の後、ハーバード・ビジネススクールでMBA を取得。モルガン・スタンレー投資銀行を経て、クレイ・フィンレイ投資顧問東京支店長などを歴任。2015年4月、杏林大学外国語学部に着任。『ゼロ・トゥ・ワン』(ピーター・ティール著)ほか多数のビジネス書籍の翻訳家として知られる一方、アジア女子大学支援財団の理事を務める

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教育理念と構想に共感

アジア女子大学の創立者カマール・アーマッド氏は世界銀行で教育関連の事業を率いていたバングラデシュ出身の弁護士です。大学設立にあたり、彼は高等教育の就学機会がない国で女性リーダーを育成する大学を作りたいという構想を持っていました。当時私はファンドマネージャーとして働いており、その実績を買われ、日本での寄付を集めるのを手伝ってほしい、という依頼を受けました。

■世界初、全額寄付金で女性リーダーを育てる国際的大学■
アジア女子大学は2008 年、バングラデシュ南東部のチッタゴンに設立される。高等教育の機会のない女子へ欧米の一流大学に匹敵する教育を提供しリーダーを育成することで、アジアの発展に寄与することを目的としている。2016 年現在、アジアや中東の15 カ国・約600 人の学生が在籍。卒業生は約400 名にのぼる。同大学は幅広い教養を教えるリベラルアーツの大学で、授業は英語で行われる。大学の運営費用はすべて寄付で賄われているため、教育・寮費などは無償。出資元はビル&メリンダ・ゲイツ財団、ゴールドマン・サックス財団、イケア財団など。

いまを生きる女性たちのために

アジア女子大学に入学してくる学生はイスラム教圏の国から来る場合が多いです。 
文化的、経済的な事情からアジアの最貧国、特にイスラム教圏では女子の高等教育の機会が少なく、自国では女子の入学枠がとても少ないこともその理由の一つです。
例えば、アフガニスタンから来た学生は、タリバン統治下で女子は勉強を禁じられていた状況にいました。彼女は家事が終わると明かりを消して、ろうそくの灯で勉強していました。女子が勉強しているところを見つかると撃ち殺されてしまうような環境で育ちましたが、NGO の協力を得てアジア女子大学に入学し、現在はアフガニスタン政府の麻薬取締局の官僚をしています。

未来を力強く歩む卒業生

入学者は、高等学校相当の教育を受けた学生だけではありません。そのため、1年間の準備学校「アクセスアカデミー」も作りました。
学生の多くは母国に貢献したいと思っています。約7割の学生は卒業後、母国で公務員として、あるいは民間企業やNGO で働いています。
残りの約3割は欧米の大学院に進みます。アジア女子大学はリベラルアーツの大学なので、専門的な研究を志向する学生が大学院に進学します。

私の役割

私は、アジア女子大学支援財団の理事として、寄付のことのみに関わっています。
大学の運営は財団からは独立していなければならず、寄付者の意向が大学の運営に反映されてはいけないのです。
毎年3月に、寄付金を集めるためのイベントを日本で行っています。そこにはアジア女子大学の学生や卒業生も何人か参加します。学生達と一緒に企業などを訪問して、寄付のお願いに伺います。数年間通い詰めてやっと奨学金を出して下さる企業もあります。数十社にあたって、成功するのは1社か2社です。「おカネを出して下さい」とお願いするのは勇気のいることです。断られるともちろん落ち込みます。しかし、一人でも多くの優秀な女性に、高い教育を受けてほしいという思いで、皆さんにご寄付をお願いしています。

日本との関係も深めたい

日本の学生も、ぜひアジア女子大学で学んでほしいと思います。またアジア女子大学の卒業生が日本の大学院に進学したり、日本企業で働いたりする機会が作れたら、と思います。今年は5人の優秀な学生が夏休みの間に日本企業でインターンをしました。こうした機会をもっとたくさん作りたいと思っています。
資金面では、まだまだ盤石とはいえません。いま、新キャンパス建設の構想があります。そのための資金調達に努力する予定です。

※記事および各人の所属等は取材当時のものです

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