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地域総合研究所フォーラム2025開催報告(『企業×自治体×総合大学の連携で織りなす「杏林型ウェルネスツーリズム」の発展と意義』)

 2025(令和7)年3月10日(月)地域総合研究所フォーラム2025『企業×自治体×総合大学の連携で織りなす「杏林型ウェルネスツーリズム」の発展と意義』が、本学井の頭キャンパスにて開催されました。
本フォーラムは、杏林大学が取り組んできた地域連携のかたち・杏林型ウェルネスツーリズムの現在地を確認するとともに、地方創生事業に取り組む企業・自治体の方をお呼びしての基調講演・パネルディスカッション、学生のインターンシップ報告を通して、産官学連携の今と未来を考えることをコンセプトに開催されました。

 地域総合研究所フォーラムはコロナ下においてもオンラインで開催されていたものの、対面かつ、外部参加者を交えての実施は、2018年度以来、久々となりました。
当日は100人を超える参加者の方に来場いただき、学生や市民の方、他大学の研究者の方をはじめ、自治体関係者、観光、理学療法に携わる方など、多方面から参加があり、昨今の地方創生やウェルネスツーリズムに対する関心の高さを感じる会になりました。
会場には、講演・パネルディスカッションで登壇いただく沿線まるごと(株)のホテル事業「Satologue.(さとろーぐ)」の風景と共に、本学教員の研究・地域活動の報告をポスター展示し、本フォーラム開催の背景や杏林大学の研究を視覚的にもお伝えする構成といたしました。

 はじめに基調講演として、(株)さとゆめ・沿線まるごと(株)代表取締役 嶋田俊平氏に講演をいただきました。嶋田氏は「沿線まるごとホテル事業」や「NIPPONIA 小菅源流の村」など、様々な地域創生事業を手掛けられており、その取り組みが高い評価を得て、数々の賞を受賞されています(2023ジャパン・ツーリズム・アワードのW受賞、2024ニューズウィーク(日本版)SDGsアワードの「最優秀賞」と「地域課題賞」の2部門を受賞)。
テーマは「産官学連携で切り拓く東京発の地方創生モデルとウェルネスツーリズム」とし、嶋田氏、さとゆめの「地域に伴走する」という理念を元に、これまでの活動やその原点、原動力は「課題」ではなく「わくわく感」であること、自治体・企業、地域の住民を巻き込んで行う地域連携・ウェルネスツーリズムで得たこと、感じたことについてお話をいただきました。
 学生インターンシップ報告では、総合政策学部三浦ゼミナール所属の向山さん、依田さんが「沿線まるごと(株)と共同で取り組む奥多摩地域における地域資源・課題の発見」 と題し、実際に奥多摩の地やSatologue.の施設を巡り、名産品であるわさびをテーマにしたツアー体験を通して気付いたこと、奥多摩町の観光課題、課題に対するアプローチ・提案とその根拠を発表しました。

 第2部のパネルディスカッションは「ウェルネスツーリズムをめぐる産学官連携の意義と可能性」と題し、(株)さとゆめ 田治米 信康氏、沿線まるごと(株) 溝口 謙太氏、JR東日本(株) 大友 智仁氏、奥多摩町観光産業課 大串 清文氏、および本学教員から石井センター長(保健学部)、小堀教授(外国語学部)、古本教授(外国語学部)が参加してそれぞれの取り組みや今後の展望、産官学連携について意見交換をしました。その中で、「単発で終わらない継続した地域連携、地域志向教育を目指すこと」「より地域に関わってもらえる滞在型観光への遷移を目指すにあたり、大学と連携する」「机上で考えたこと(大学での学び)を実践する場(企業との連携)としてPDCAを回す。学生、というよりは、社会人として地域活性化に参加してもらう」など、本学・自治体・企業の連携について、様々な提案や学生への期待が語られました。
 その後の質疑応答では大学の所在する三鷹市での地域活性化事業について、具体的な取り組みを問うものや、杏林大学として、エビデンスを明らかにした、医学的な貢献ができないか等の意見が挙げられました。
本フォーラムは当日、学内参加者を含み116名の方にお集まりいただき、閉会後も登壇者の方々と多数の参加者が意見を交換し合う、大変盛会な会となりました。            
開催にあたり、ご協力いただきました皆様には深くお礼を申し上げます。
 今後も本学は地域における『知の拠点』として地域活性化、学生の学びへの還元に取り組みます。

《終了後のアンケート》※一部
・産官学のそれぞれの取り組みが理解できた。さらにこれらがどのように融合してアウトプットがどうなるのか知りたい
・学生の時から地域と関わる経験が、企業人となってからの人間関係より、生の“マーケティング”になるという嶋田氏の言葉が大変参考になった
・医学的なエビデンスがあり、それに楽しさをプラスしたパッケージにでくる学部間連携が出来る杏林のウェルネスツーリズムに魅力を感じた
・いけすを体験の場にしようという学生の発想が大変よかった
・同級生が春休みにフィールドスタディに参加しており、刺激を受け今回参加をした。観光地開発や地方創生に興味があるので、知識をつけ、観光を盛り上げられるような人材になりたい

▲基調講演 嶋田俊平 氏
▲学生インターンシップ報告
▲パネルディスカッション

地域交流課

2025年3月17日