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東伊豆町(静岡県賀茂郡)にて連携協定に基づく会談および意見交換を行いました

 2025(令和7)年9月4日(木)、連携協定を締結している東伊豆町(静岡県賀茂郡)にて、渡邊学長、岩井町長を囲み連携協定に基づく会談および意見交換を行いました。

 東伊豆町と本学は2021(令和3)年12月に包括連携協定を締結しています。以来、ゼミ活動や個々の教員間での交流を継続してきましたが、組織として改めて現状確認や今後の関係性について話し合うため、会談を実施しました。

 会談では、岩井町長や健康づくり課の方から東伊豆町が直面している人口減少と高齢化が、地域医療の維持を困難にしているという課題が共有されました。特に、二次・三次救急医療体制の脆弱性や、将来的な病院の経営圧迫が懸念されているとのことです。
 これに対し、渡邊学長は、病気になってから治療するのではなく、「未病対策」や「早期発見・早期対応」に努めることの重要性を説明。本学医学部の取り組みを例に、病気を未然に防ぐアイデアを紹介しました。また、地域振興と健康づくりのヒントとして、豊富な海産物などの地産品を活用した食生活改善を挙げました。
 
 会談の中では本学が推進する「ウェルネスツーリズム」が話題となり、岩井町長は温泉と運動を組み合わせた「令和の湯治」構想について述べました。渡邊学長は空き家を自炊施設や湯治宿として活用する取り組みについて触れ、環境省が推進する「国民保養温泉地」など、国の施策との連動や温泉観光学を専門とする外国語学部 小堀教授の活動について言及しました。
 石井地域連携センター長からは、健康増進とコミュニティ活性化を同時に実現するものとして「農福連携」の活動が紹介されました。東伊豆町からもホテルや旅館から出る調理残さを肥料として活用し、地元の畑で農産物を栽培し、収穫体験を行う取り組みの検討が述べられました。この構想は、地元の食生活改善だけでなく、将来的には宿泊施設での提供を通じて観光客にも広げることで、東伊豆町の新たな魅力創出につながる可能性があります。

 会談後は東伊豆町役場の方のご案内で、町の伝統文化である「雛のつるし飾り」や町の景観を見学しました。町の皆様にはあたたかく迎え入れていただき、同日開催の地域経済活性化人材育成プログラム「観光健康まちづくり講座」にも様々な分野の方からのご参加がありました。

  東伊豆町と杏林大学は、今回の会談を通じて、医療から観光まで多岐にわたる分野での連携強化を確認しました。今後、本学では多様な学部のリソースを最大限に活用し、東伊豆町の地域活性化に貢献するとともに、教育・学生の活動の場を広げていきます。

(地域交流課)

2025年9月12日