受験生サイト サークル紹介 学生支援ポータル 学納金サイト  [在学生・保護者専用]

東伊豆町で観光健康まちづくり講座(地域経済活性化人材育成プログラム)を開催

 2025(令和7)年9月4日(木)、本学が取り組む「地域経済活性化人材育成プログラム」の一環として、連携協定を締結している東伊豆町(静岡県賀茂郡)にて、『観光健康まちづくり講座』を開催いたしました。
本講座は、東伊豆町の観光・医療関係者や行政の方、市民の方々を対象に、地域の活性化を担う人材の育成を目指して行われました。


東伊豆町の観光資源とウェルネスツーリズムの可能性(外国語学部 小堀 貴亮教授)

 第1回講座では、温泉観光学の専門家である杏林大学外国語学部の小堀貴亮教授が登壇し、「東伊豆町における温泉資源を活かしたウェルネスツーリズムの可能性」をテーマに講演を行いました。
小堀教授はまず、日本の温泉地が「湯治型」から「観光型」へと発展してきた歴史を紐解き、近年注目されている「新・湯治」の概念について解説しました。その上で、東伊豆町が持つ豊かな温泉資源や自然、文化といった地域性が、健康増進や癒しを目的とするウェルネスツーリズムに最適であると説明。他の温泉地の先進事例を参考に、東伊豆町独自のプログラムを構築する可能性について提案しました。
 また、環境省が指定する「国民保養温泉地」について紹介し、地域の魅力が国内外に広く知られるきっかけとしての活用について述べました。

環境を活かした健康で活力ある生活と観光まちづくり
~東伊豆町の良さを実感し観光に活かすには~(保健学部 石井 博之教授)

 第2回講座では、杏林大学保健学部の石井博之教授が登壇し、「環境を活かした健康で活力のある生活と観光まちづくり」と題して講演を行いました。
石井教授は、健康寿命と平均寿命の差に着目し、高齢者の健康維持における適切な運動の重要性を解説。特に、筋力やバランス能力の向上に焦点を当て、転倒予防にもつながる効果的な運動方法を紹介しました。
 また、運動を継続するためには「楽しさ」と「社会的つながり」が不可欠であるとし、東伊豆町の海と高原といった自然環境を最大限に活かした運動プログラムの可能性を提案。自身の体験を元に、参加者が健康で活力ある生活を送るとともに、その体験が観光客にも還元されるようなアイデア検討の必要性を論じました。

 それぞれの講座の最後には講師と参加者との意見交換が行われ、参加者からは魅力的な温泉観光プランや、東伊豆町の温泉資源の活用方法、医療機関との連携や、地域でのスポーツ活動の広がりについての質問が出されました。両教授からは具体的な事例や提案が紹介され、参加者と講師が一体となり、東伊豆町での実践可能性について活発な意見交換が行われました。また、休憩時間には東伊豆町、東伊豆町町おこしに取り組む方のご厚意により、クロモジの枝を使用したお茶の提供があり、大変好評を博していました。

 当日は38名の方にご参加いただき、本講座を通じて、東伊豆町の持つ潜在的な魅力が再確認され、健康と観光を結びつける新たな地域活性化の方向性が見出されました。
 杏林大学は今後も東伊豆町との連携を深め、大学の知見やリソースを活かし、地域人材の活性化推進に取り組んでまいります。

(地域交流課)

2025年9月16日