7月3日(金)、静岡県賀茂郡東伊豆町にて、杏林大学と東伊豆町の連携企画「今こそ知りたい!温泉地の未来と国民保養温泉地制度」が開催されました。本企画は、東伊豆町の魅力をさらに引き出し、観光業などで地域経済を支え、活性化を担う人材を育成することを目的に行われたものです。
昨年度実施の同プログラム(「健康観光まちづくり講座」)のうち、観光分野で取り上げていた「温泉」をテーマに選び、今回はさらに内容を深化しました。今再注目されている「新・湯治」の取り組みや温泉地の展望、東伊豆町の可能性、そして国の制度である「国民保養温泉地制度」の仕組みについて深く学ぶ場となりました。

第1回:現代版湯治場の再考と展望 ―環境省・国民保養温泉地を事例として―
第1回では、本学外国語学部観光交流文化学科の小堀貴亮教授(温泉観光学)が登壇しました。小堀教授は東伊豆町との共同研究(「杏林型ウェルネスツーリズム」の構想立案と実施およびその妥当性検証に関する研究)を進めており、ゼミナール学生の調査の場としても同町と連携しています。講座の中で小堀教授は、国民保養温泉地のこれまでとこれから、そして東伊豆町が持つ国民保養温泉地としての可能性について語りました。
続いて、環境省自然環境局 自然環境整備課 温泉地保護利用推進室の今別府達也 温泉保護係長より、国民保養温泉地制度の概要について解説がありました。温泉地保護利用推進室は、温泉法に基づき「温泉の保護」「可燃性天然ガスによる災害の防止」「温泉の適正な利用」を図るため、各種ガイドラインの策定や全国の温泉利用状況調査などを行っている組織です。今別府氏からは、同制度の詳細に加え、今後の活用に向けた展望についても触れられました。


第2回:先進自治体の事例紹介とパネルトーク
第2回では、群馬県みなかみ町 観光商工課長補佐兼観光振興係長の杉木均氏を講師に迎え、認定自治体としての経験談をお話しいただきました。
みなかみ町は群馬県最北端の利根川源流域に位置し、「関東の水瓶」と称される豊かな自然と温泉に恵まれた地域です。県内最多となる18の温泉地を擁し、そのうち「法師」「上牧」「奈女沢」「湯宿」「川古」「猿ヶ京」の6つの温泉地が国民保養温泉地に認定されています。杉木氏からは、申請時における民間との連携や、国民保養温泉地として現在町内で展開している具体的な取り組みについてご紹介いただきました。
第2回の後半では、登壇者3名と会場の参加者を交えたパネルトークが行われ、国民保養温泉地制度と医療との関わりや、国民保養温泉地をコンテンツにしたときに、地域がPRポイントとして利用できる点は何かなど、質問や意見が活発に交わされました。当日は東伊豆町長や副町長をはじめ、地域の観光組合関係者、町民の方々が多数参加され、地域の未来に向けた大変充実した会となりました。


(地域交流課)
2026年7月29日