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2024年度第2回高大接続FD/SD「今、通信制高校はこう変わっている―未来の大学生を迎えるために」開催報告

 2025(令和7)年3月17日(月)本学井の頭キャンパスにて、高大接続FD/SD「今、通信制高校はこう変わっている―未来の大学生を迎えるために」を開催いたしました。
今回はクラーク記念国際高等学校 首都圏進路指導部責任者・さいたまキャンパス長である 岩﨑 毅先生を講師にお招きし、同校の取り組みと通信制高校の現在を講演いただく機会としました。
クラーク記念国際高等学校と杏林大学は2024(令和6)年9月に高大連携事業に関する協定を締結しています。その席上で、同校の先生から「ぜひ通信制高校の現状をお知り頂きたい」とお声掛けをいただいたのを契機に、本学としても最新の知見を得たうえで生徒たちを迎え入れたいと考え、本講演が実現いたしました。

 初めに、本学 渡邊学長より開会に際して、「9月の調印式で話を伺った際、クラーク記念国際高等学校では通信制と通学制をうまく組み合わせて、様々な新しいチャレンジを行っていると伺った。その際に、高等学校の将来のあるべき姿を一歩先行して追求されているような印象を受けた。ぜひそのご経験をお聞かせいただけたらと思う」と挨拶がありました。
 次の講演では、岩﨑先生よりクラーク記念国際高等学校の現状と、通信制高校を取り巻く環境について詳細な説明が行われました。
従来、『就労しながらの通学』のイメージが強かった通信制高校は、2024年度時点で全国303校とその校数を増やしており、生徒数も増加傾向かつ、クラーク記念国際高等学校においては「就学のみ」の生徒が大半を占めている状況とのことです。また、今年度の文部科学省・学校基本調査によれば、全国290万7千人の高校生のうち、約10人に1人が通信制高校に在籍し、私立のみに限定すると、約5人に1人が通信制に通う生徒となっています。
そのような多数の、また様々な入学背景をもつ生徒たちに対応するため、同校では「制服での通学コース」「通信と通学を組み合わせたスマートスタディコース」「家庭学習での単位習得コース」など、一人ひとりにあった学びに取り組んでいるとのことです。また、学習心理支援カウンセラー(臨床心理の知識や技能を身につけ、子どもたちの問題解決に貢献できる人材を養成するための「(公財)こども教育支援財団」運営資格)をすべての教員が取得することを必須とし、生徒たちの日々の生活や進路選択にあたり、教育面だけでなく、心理面からも支援ができるように、きめ細やかなサポートを実現しています。

 他にも、在校生アンケートの結果、大学への進学希望者が8割を超えていることや、生徒たちが進路先の検討にあたり重視している要素など、通信制高校から本学に入学する生徒が、どのような就学環境にあるのか、また、高校の先生方が「送り出す側」として、大学に対し期待していることは何かを詳細にお話しいただきました。
 当日はオンライン参加を含めて102名の教職員が参加しました。質疑応答の時間では、事前質問も併せて多くの教職員から質問があり、岩﨑先生に一つひとつ丁寧にご回答いただきました。終了後のアンケートでも「多彩なコースや習熟度別授業など、生徒に対し個別に、かつ丁寧に対応している点を興味深く拝聴した」「通信制高校の更なる変化に、大学も対応していく必要があると痛感した」などの感想が寄せられ、大変有意義な研修となりました。

▲岩﨑 毅先生による講演
▲質疑応答

地域交流課(高大接続推進室)

2025年3月25日