2025(令和7)年3月21日(金)、西武学園文理高等学校(埼玉県狭山市)において高大連携授業を行いました。
西武学園文理高等学校の丹羽龍之介先生の「公共ゼミ」の時間に、本学外国語学部の倉林秀男教授と合同で「スプラッシュマウンテンから見る『平等』」をテーマに授業を行いました。西武学園文理高等学校では課外講座として、特定のテーマで学ぶ「ゼミ」を伝統的に開講しており、そこでの授業となりました。
2人の教員が生徒たちに問いを投げかけながら、ディスカッションを通じ、テーマパークのアトラクションから、アファーマティブアクション、日本国憲法第14条、公民権運動などの「点」を結びながら、「平等」について多角的に考えるための視座を身につけてもらいました。本授業を行うにあたり、高校の学びと大学の学びの接続を意識して、丹羽先生と倉林教授とで事前に相談をし、指導案を作成して一つの授業を作り上げました。
今後も人文系の学びだけではなく、幅広い交流ができることが期待できます。
以下にそれぞれの先生からのコメントを掲載します。
《西武学園文理高等学校 丹羽龍之介先生》
公民は「考える」ことがものをいう科目である、という話を、私は授業の最初でしています。しかしながら、普段の授業では、時間の制約からなかなか実施できずにいます。
今回は、多様な資料からひたすら「考える」授業が実施できて、良い機会をいただけたと思っています。
平等の問題は自らが被差別的な立場に立たなければ、なかなか「実感」することはないものですが、それが誰もが知っているアトラクションに関連していると知ることで、生徒たちにとって、日々の生活で少しでも平等ということに思いを馳せるきっかけになれば幸いに思います。
《外国語学部英語学科 教授 倉林秀男》
今回の授業は外国語学部で実施している「テーマで学ぶ現代社会(テーマパーク)」の授業をベースに、アメリカの人種問題、人権問題について高校の授業と接続する形で計画を立てました。事前に想定していたよりも文理高校の生徒さんたちの知識量は多く、さらにそこから深い学びへとつなげることができました。
丹羽先生が大学時代に英米法や法哲学を学んだこともあり、アファーマティブアクションや公民権運動について詳しい解説もありました。丹羽先生の教え方や生徒との対話を拝見し、私自身、教え方や情報の提示の仕方を学ぶことができました。
実は、私が20数年前に西武学園文理高校の教壇に立っていたこともあり、懐かしさを感じながらの授業になりました。ご協力頂きました皆様に感謝申しあげます。
地域交流課(高大接続推進室)
2025年3月27日