医学部臨床検査医学教室の大西宏明准教授が
日本臨床検査医学会学会奨励賞を受賞
医学部臨床検査医学教室の大西宏明准教授が2007年日本臨床検査医学会学会奨励賞を受賞し、2007年11月22日から25日まで大阪国際会議場で開催された第54回日本臨床検査医学会の総会で顕彰されました。
日本臨床検査医学会学会奨励賞は、毎年開催される臨床検査医学会総会における発表および機関誌「臨床病理」の掲載論文計数百篇のなかから、優れた発表を行ったもの若干名に授与される賞です。受賞者に年齢制限はなく、発表そのものに対する評価に加えて、これまでの実績と今後の活躍が見込まれる優秀な研究者に対しておくられます。
大西准教授の研究題目は、「変異特異的PCR法を用いたEGFR遺伝子変異の簡便かつ高感度な検出法の検討」で、これは、わが国における主要な死因の一つであり現在も増加しつつある肺癌において高頻度に認められるEGFR遺伝子変異の検出法の開発についての研究です。近年、イレッサなどの分子標的薬剤の開発により、肺癌の薬物療法の意義が高まっていますが、EGFR遺伝子変異はこれら分子標的薬の効果に密接に関連するため、急速に検査の需要が増加しつつあります。本研究によって、EGFR遺伝子変異を簡便かつ高感度で検出することが可能となり、実際に杏林大学病院における肺癌の診療にも応用されています。
なお、この発表の内容は2006年6月にDiagnostic Molecular Pathology 誌に掲載されました。
医学部臨床検査医学教授 渡邊 卓
2008.2.13